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【日系牙城のアジア市場は危機的】
〜現地調査から真の背景と、今後の方向性を探る〜
2月14日(金)
株式会社Tech-T 代表取締役/埼玉工業大学 客員教授
(元トヨタ自動車/Samsung SDI) 博士(工学)
高原 忠良(たかはら ただよし) 氏
1月10日セミナーで、中国・韓国・ベトナム現地取材から日系車への影響と日系の部品・材料サプライヤの進むべき道に関して解説した。その後、台湾・タイの現地取材、中国ローカルの最新情報を入手したが、日系車の牙城であったアジア全体が危機的状況になってきていた。中国では地方まで電気自動車は浸透しており、実用的にも大きな問題なく日常使いができている。台湾では鴻海発信のEVコンソーシアムのクルマが急拡大しており、同時にホンハイEVのグローバル戦略が見えてきていた。タイでは、全国津々浦々までBYDが浸透しており、日本でほとんど報道されない中国EVが大量導入されていた。
現地調査から、日本国内情報とは全く異なるアジアの状況に一層の危機感を募らせた。日系進出企業や現地長期滞在日本人へのインタビューから真因と今後の見通しを得た。日系自動車産業全体の今後の在り方を探る緊急企画セミナーである。
1.主要国・地域の「燃料別」販売の最新状況
(1)グローバル、中国・北米・欧州・日本
(2)ZEV(EV・FCEV)、HEV・PHEV、ICE
2.EV普及および関連情報 〜既報告内容の確認〜
(1)中国:普及率、先進的EV、一方でメーカーの淘汰へ
(2)韓国:水素燃料自動車普及大国、自国優遇政策、Hyundaiグローバル戦略
(3)ベトナム:EV専業化したベトナム企業VinFast、自社Grタクシーでの普及戦略
3.台湾 現地調査
(1)EV普及の現状 -意外なメーカーが進出
(2)台湾開発EV LUXGEN n7:ショールーム訪問車両調査と試乗(同乗にて)
(3)ホンハイ発 EV開発コンソーシアムMIH:開発モデルの現状、ホンハイ・裕隆合弁のEV製造会社
(4)ビジネスモデルの転換 販売からサブスクへ:充電式バイクgogoro
4.タイ 現地調査
(1)EV普及の現状:予想以上の普及、市場を席巻する中国メーカー
(2)Motor Expo調査:タイ向けおよび安価で攻める中国EV、人気の日本HV
(3)現地関係者インタビューの期待
5.まとめ 日系サプライヤに求められる今後の戦略
(1)中国EV最新情報 -地方都市の現状報告から中国ビジネスを考える
(2)台湾・タイの国情・国民性、日系の立場
(3)東南アジア・中国における日系車シェア低下の懸念
(4)日系サプライヤに求められる今後の戦略
6.質疑応答
※最新動向により内容の一部を変更する場合があります。
トヨタ自動車においては、バンパやインパネ、ガソリンタンクなどのプラスチック材料や成形加工の開発と量産化、さらにその評価のためのデジタル技術の構築と実務展開に従事しました。その後、韓国サムスン系の第一毛織(現ロッテ先端素材)では、エンジンプラスチックの自動車用途開発を担当し、日本・中国・タイの自動車メーカと協業しました。2020年からは、株式会社Tech-Tにて今後の車載プラスチック動向の調査分析と情報発信に取り組んでいます。特に近年は各種EV・FCVの試乗評価。中韓の現地調査などを元にオリジナルの視点でコメントを発信しています。プラスチック成形加工学会、自動車技術会 会員。
新日本無線株式会社(現社名:日清紡マイクロデバイス) 高融点金属・セラミックの研究。トヨタ自動車 樹脂部品生産&材料・加工技術・CAE開発。Samsung SDI(韓国本社) エンプラ研究所。大手自動車メーカ 研究所 次世代車要素技術開発。2017年〜現職 埼玉工業大学 客員教授。2020年〜現職 株式会社Tech-T(ビジネスブランド名:技術オフィスTech-T)設立。