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多数の最新実例をもとに「すぐに役立つ医療倫理」-DNARなどの臨床倫理問題を法的に検討-
11月27日(水)
棚瀬法律事務所 代表弁護士・医学博士
棚瀬 慎治(たなせ しんじ) 氏
院内研修会などで「医療倫理」が取り上げられることもめずらしくなくなってきましたが、臨床で生じる倫理的問題は「どうするのが正しいのか」について確たる正解がないことも多いため難しく考えられがちです。
このセミナーでは、法令、裁判例及びガイドラインなどのほか講師がこれまでに経験した事例を加えた多数の実例をもとに、法的に「何をしてはいけないのか」「どこまでなら許容されるのか」という視点をメインに「すぐに役立つ医療倫理」をご紹介します。
1.医療倫理とは何か
*臨床での事例検討方法
*医療倫理と法
2.診療行為への同意
・同意能力が疑わしい場合の判定基準
・患者の同意が不要な場合とは
・家族による同意の可否
・認知症患者の場合
・未成年者の場合
・身寄りがない場合
・同意の有効期限
3.家族の意見をどこまで取り入れるか
*無謀な治療を求める家族への対処
4.同意書の問題
・同意書があれば訴えられない?
・説明同意書に記載が必要な事項とは
・署名だけで捺印がない同意書は無効?
5.IC
・癌告知はすべきか
・自院で行っていない最先端の治療でも説明する義務
・どこまで詳細に説明すればよいのか
・紛争防止に有効なカルテ記載方法
6.終末期医療(DNAR等)
・積極的安楽死事例
・治療行為の中止・差し控え事例と顛末
・終末期医療に関する各ガイドライン
・厚労省調査にみる今後の終末期医療のあり方
・DNARの裁判例
7.宗教的輸血拒否
*裁判例とガイドライン
8.倫理審査委員会
*院内倫理審査委員会の役割と厚労省指針
9.守秘義務
・虐待が疑われる患者についての通告と守秘義務
・警察から患者情報の提供を求められたら
・診療情報を患者の家族に伝えてよいのか
10.質疑応答
1998年 司法試験合格
2000年10月 司法研修所卒業、都内法律事務所勤務
2005年 4月 棚瀬法律事務所設立。
2022年 3月 順天堂大学大学院医学研究科博士課程修了
【弁護活動】
①医療事件・患者クレーム処理(訴訟・患者交渉・ADR等)
②医療機関の法律問題全般(労務管理・未収金対策・経営・税務等)
③企業法務(契約等)
④医療機関・企業職員の個別相談(親族・相続問題等)
⑤医療刑事事件、行政指導・行政処分対策等
【役職】
①東京三弁護士会医療ADR仲裁人候補者
②東海大学法科大学院非常勤教員(医事法)