会場受講/ライブ配信/アーカイブ配信(2週間、何度でもご視聴可)
欧州の自動車リサイクル動向と
1月22日(水)
公益財団法人日本生産性本部 コンサルティング部
エコ・マネジメント・センター長
喜多川 和典(きたがわ かずのり) 氏
欧州における使用済み自動車(ELV)指令は2000年に発効され、強制的なリカバリー目標値95%をほとんどの加盟国が達成している。現在、新たに公表されたELV規則法案では、新たに再生材含有量の義務的な目標値が規定された。プラスチック材では2030年頃までに25%以上を含むことが要求され、他の材料にも拡張される見込み。
本講演では、自動車に含有の再生プラスチックの種類、製造技術、調達に必要な条件等について詳しく解説する。また、再生材含有を義務付けるEUのサーキュラーエコノミー政策の背景等も合わせて解説する。
1.EU CE行動計画の概要
2.EUにおけるプラスチック戦略
3.EUにおけるELV指令の現状
4.新しいELV規則法案を巡るプラスチックの循環利用に関するEUの考え方
5.再生プラスチック調達に関わるサプライチェーン管理に必要な変革
6.質疑応答/名刺交換
日産自動車株式会社
企画・先行技術開発本部 材料技術部
環境・サーキュラーエコノミー材料開発グループ 主管
美藤 洋平(びとう ようへい) 氏
車両の電動化や軽量化が進む中、より高価なレアメタルやアルミ、樹脂部品の使用量が増えている。これらの材料は製造時CO2排出をはじめとする環境負荷が大きいものが多く、資源枯渇への対応のみならずCO2低減に向けて資源循環をはじめとしたCEの必要性が高まっている。
そこで、環境経営計画であるニッサン・グリーンプログラムにてCEコンセプトを掲げ推進している、“資源の有効活用の推進”と“資源循環”に関する取り組みについて紹介する。
1.日産自動車の環境戦略・CEコンセプト
2.CN時代のCEの必然性
3.日産自動車のCEの取り組み
4.現状の課題とありたい姿
5.今後、取り組むべき方向性
6.質疑応答/名刺交換
長年にわたり、行政・企業の環境に関わるリサーチ及びコンサルティングにあたる。上智大非常勤講師、 NEDO技術委員、JARC監事、自動車リサイクル高度化財団業務委託委員、 (一社)資源リバランス研究会理事、経済産業省循環経済ビジョン研究会委員(平成30年度〜令和元年度)、ISO TC323 Circular Economy 国内委員会委員(2019年〜2023年3月)。おもな著書に、「サーキュラーエコノミー 循環経済がビジネスを変える」勁草書房、「環境・福祉政策が生み出す新しい経済 “惑星の限界”への処方箋」岩波書店、「プラスチックの環境対応技術」情報機構、「材料の再資源化技術事典」日本工業出版、「プラスチックのケミカルリサイクル技術」シーエムシー出版(いずれも共著)がある。
2005年に日産自動車に入社し、バイオ燃料対応や省燃費エンジン油開発といった燃料・油材開発を担当。将来のニーズを捉えた材料技術開発戦略や資源価格高騰抑制のための開発戦略などのRenaultとのアライアンス技術企画を経て、2018年に主担としてCNやCEに関する全社環境戦略やTCFD対応などを担当。その後、CN,CEに向けた材料開発戦略やバッテリーリサイクル材開発、車両プロジェクトでの製品含有化学物質管理を幅広く担当。2024年に環境・CE材料開発グループ主管として、CN,CE戦略、化学物質や車室内VOC管理に加え、アルミ、樹脂、電動PT用レアメタルに関するリサイクル材料の開発をリーディングしている。