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GX政策の動向とグリーン社会への〜脱炭素社会に向けたコスト負担をいかに企業価値に転換するか〜
12月 5日(木)
三菱総合研究所 政策・経済センター
主席研究部長
酒井 博司(さかい ひろつぐ) 氏
三菱総合研究所 政策・経済センター
研究員
高木 航平(たかぎ こうへい) 氏
2023年「GX実現に向けた基本方針」が閣議決定され、脱炭素と経済成長の両輪を実現すべく企業投資を促す具体的な政策が動き出した。グリーン社会への移行は、エネルギーインフラを転換することと同義で、移行に際してコストアップが生じるものである。こうしたコストアップは社会全体として負担する必要がある一方で、企業における価格転嫁が適切に進まずに、経済に対して負の影響を及ぼすリスクがある。
現在の気候変動をとりまく政策動向を踏まえ、今後見込まれるグリーン起点のコストアップについて分析し、グリーン社会へ適切に移行するために求められる価格転嫁の在り方と、これをサポートする政策について紹介する。
1.GX政策の直近動向(GX2040ビジョン、第7次エネルギー基本計画)
2.GX投資を促す2本の政策 20兆円政府支援、カーボンプライシング制度
3.グリーン社会への移行に伴うコストアップ
4.グリーン需要創出に向けた政府の方向性
5.マクロ動向(インフレ率、価格転嫁率、価格弾性率)
6.企業の価格転嫁戦略
7.質疑応答/名刺交換
理論的背景に留意したミクロデータを中心とした計量経済分析と、それに基づくエネルギー分野やウェルビーイング関連を中心とした各種提言に従事。IMD「世界競争力年鑑」の編集協力(日本調査担当)をしており、競争力に関する分析も各種公表。大阪大学大学院経済学研究科招聘教授兼務。博士(経済学)。
2016年に三菱総合研究所へ入社。エネルギー需給モデル(MARKAL)等を活用した長期エネルギー需給予測に従事。その後、経済産業省 資源エネルギー庁へ出向し、「第6次エネルギー基本計画」「GXの実現に向けた基本方針」の策定に携わる。2023年4月より現職。現在は、カーボンプライシング制度の制度設計支援および企業コンサルティング、GX(グリーン×経済)を基軸とした研究・情報発信を実施している。