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トヨタのNext Business 〜モビリティ+α
8月28日(水) 終了済
株式会社Tech-T 代表取締役/埼玉工業大学 客員教授
(元トヨタ自動車/Samsung SDI) 博士(工学)
高原 忠良(たかはら ただよし) 氏
販売台数世界一のトヨタ自動車は世界から注目されると同時に、日本からも強い期待があり常にその方向性が気になるところです。本セミナーではトヨタのNext Businessとしてモビリティのその先まで見越して考察してまいります。
当面はハイブリット車絶好調ですが、2050年のカーボンニュートラル実現のためには、モビリティの駆動方式の如何によらず非石油由来エネルギー源が必須となります。マルチパスウエイはまさにそこまでの道筋を各地域の背景とニーズに合わせて進めるという考え方です。モビリティ周辺も含めて脱炭素化の視点で整理し直すことは重要です。トヨタは既に脱炭素化のためのエネルギービジネスへの布石を打ち始めているのでこの点を整理してみましょう。
また、ビジネスとしての付加価値を考えた場合、ハードである自動車販売から、ソフトウエアと組み合わせることでの付加価値創造が重要となってます。高機能のサブスク化、あるいはSDVの重要度が増します。それらのベースとなる車載OSは基幹的ビジネスへと進化します。
さらに、カーシェアや自動運転バス、またそれらを組み合わせたMaaSのニーズも増加します。近視眼的に見れば自動車販売とMaaSは背反しますが、移動そのものをビジネスとすることを考えれば当然トヨタの次のビジネスとなります。そのためには都市との融合も必要で、社会実験スマートシティのWooven Cityはその入口と言えましょう。
車載OSのArene、自動運転、Wooven CityはWooven by Toyotaが担い手です。これら、トヨタのグローバル開発体制にも言及します。モビリティ+α、そしてその先にご興味ある方のニーズに答えるセミナーとして企画しております。
1.新エネルギー車の現状
(1)グローバル、各地域での販売状況
(2)日本での販売状況
(3)販売の現状から見えるBEV・FCEVの課題
2.マルチパスウエイ(MPW)
(1)駆動方式とエネルギー源の整理
(2)MPWを最初に提案したホンダの考え方
(3)トヨタ 全方位戦略からMPWへ
3.モビリティ周辺エネルギービジネス
(1)南米HaruOniプロジェクトに見るドイツの戦略
(2)水素を燃料とすることの限界
(3)e-FUELも実用化コストが見えない
(4)マツダのチャレンジ バイオ燃料
(5)エネルギー効率からICE、FCEV、BEVを比較
(6)トヨタ・Hyundaiともに水素エネルギーに着目
4.トヨタのNew Business
(1)ハード・ソフト融合ビジネス 〜Appleを例として〜
(2)ソフトへの拡大 : Teslaのサブスク/中国BEVもソニーホンダもエンタメ/Hyundaiの転換
(3)MaaS、スマートシティ
(4)トヨタが既に始めているトヨタシェア/Kinto/Monet
(5)各社のカーシェア体験談
5.トヨタのグローバル研究開発体制の整理
(1)商品開発・設計、研究開発
(2)Wooven by Toyota その歴史から見える役割
6.New Businessのその先 Areneの発展版とWooven Cityを融合してみた!
7.トヨタの強み分析
(1)実はトヨタは「宗教」だ!
(2)書籍紹介 ・トヨタ生産方式 ・トヨタ 中国の怪物 〜豊田章男を社長にした男〜 ・トヨタ「家元組織」革命
8.質疑応答
※最新動向により内容の一部を変更する場合があります。
トヨタ自動車においては、バンパやインパネ、ガソリンタンクなどのプラスチック材料や成形加工の開発と量産化、さらにその評価のためのデジタル技術の構築と実務展開に従事しました。その後、韓国サムスン系の第一毛織(現ロッテ先端素材)では、エンジンプラスチックの自動車用途開発を担当し、日本・中国・タイの自動車メーカと協業しました。2020年からは、株式会社Tech-Tにて今後の車載プラスチック動向の調査分析と情報発信に取り組んでいます。特に近年は各種EV・FCVの試乗評価。中韓の現地調査などを元にオリジナルの視点でコメントを発信しています。プラスチック成形加工学会、自動車技術会 会員。
新日本無線株式会社(現社名:日清紡マイクロデバイス) 高融点金属・セラミックの研究。トヨタ自動車 樹脂部品生産&材料・加工技術・CAE開発。Samsung SDI(韓国本社) エンプラ研究所。大手自動車メーカ 研究所 次世代車要素技術開発。2017〜現職 埼玉工業大学 客員教授。・2020〜現職 株式会社Tech-T(ビジネスブランド名:技術オフィスTech-T)設立。