会場受講/ライブ配信/アーカイブ配信(2週間、何度でもご視聴可)
【出版、原盤などの基本的知識から業界慣習等コンテンツ制作現場における権利処理まで】
〜コロナ禍を経たライブストリーミング時代の権利処理〜
3月 7日(木) 終了済
Field-R法律事務所 パートナー 弁護士
東條 岳(とうじょう がく) 氏
2020年1月に新型コロナウイルス感染者が確認されて以降、日本のみならず世界のライブエンタテインメントはこれまで受けたことのない規模の打撃を受けた。予定されていたライブは次々に延期となり、アーティストも活動の目的を見失う期間があった。
そんな中で、多くのアーティストがライブ映像の配信に取り組んできた。インターネット回線の高速化により、単なる音源だけではなく映像もリアルタイムで視聴できる環境が整っていたこともあり、多くのライブがインターネットで配信され、現場でのライブ参加とは別の新しい価値を提供してきた。このようなライブ配信を行うにあたっては、音楽著作権や音楽ビジネスにかかわる契約に関する知識は不可欠である。しかし、音楽著作権の処理や音楽ビジネスにおける契約上の制限の処理は、複数の権利が絡み合うのみならず、権利が散在しており、どのような利用についてどのような権利処理が必要であるのか、また、それをどのようにすればよいのかを正確に理解するのが難しい分野である。
本講座では、原盤、出版などの基本的な音楽著作権の知識の修得を目的としながらも、音楽業界の独特なルールを踏まえつつ、新たなサービスにおける権利処理方法や管理事業者を通じた利用許諾など、音楽著作権に関連するビジネスを行うために必須の知識を網羅する。
1.著作権法における音楽著作権の位置づけ
2.音楽を構成する出版権と原盤権、実演家の権利とは
〜「恋ダンス」動画削除に見る音楽著作物に関する諸権利の働き
3.著作権管理事業者(JASRACとNexTone)
〜2つの管理事業者に利用者はどのように対応すべきか
4.ゲーム、映像番組の制作現場における音楽著作権処理の実務
〜第三者の音楽著作物を利用する場合にはどのような手続が必要か
5.出版管理、原盤管理等の音楽著作権管理の実務
〜自ら制作した音楽著作物を管理、利用開発する場合
6.YouTubeにおける原盤使用料、AdSenseの仕組み
7.ライブ映像配信における権利処理
8.質疑応答/名刺交換
東京大学法学部卒業、青山学院大学法務研究終了、2008年 弁護士登録。音楽著作権、アーティスト契約法務などのエンタテイメント法務を中心業務に、スマートフォン向けアプリのライツクリアランス、利用規約などに関する法務なども取り扱う。主な著作に、「プロダクションのためのアーティスト契約ガイド2013」、「アプリ法務ハンドブック」、「著作権法コンメンタール(第2版)」など。