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【危機的な変化の波に乗り遅れるな】
〜車載プラの一丁目一番地を確認し、潮流への対応を探る〜
1月12日(金) 終了済
株式会社Tech-T 代表取締役/埼玉工業大学 客員教授
(元トヨタ自動車/Samsung SDI) 博士(工学)
高原 忠良(たかはら ただよし) 氏
日本での電気自動車(EV)は2%にも満たない状況ですが、グローバルではここ1年ほどで急上昇しており、新車EV率は約10%です。中韓の普及状況現地調査からは日本国内では気づかない大きな変化を感じました。
上海で見るEVは年次を追ってフロントマスクが変化しています。その視点で他国のクルマを見ると、あるいはJapan Mobility ShowのコンセプトEVを見ると同様な変化に気づきます。第一の潮流です。日中韓のショールーム調査、Japan Mobility Showの展示車、さらにはEVの試乗から、EVのダッシュボードも大きく変化しています。テスラ流の中央Displayと横長大型Displayの2方向が見えてきます。第二の潮流です。さらにADASや自動運転、電動化対応デバイスでのプラスチック活用という外からは見えない第三の潮流があります。
第四の潮流は、樹脂部品そのもののカーボンニュートラルです。メカニカルあるいはケミカルリサイクル、植物由来樹脂の活用、サーキュラーエコノミーなどの視点で整理します。同時に、中韓の量産EVでの対応例を紹介します。リサイクル樹脂の使用率義務化が議論されている新EU ELV指令を先読みした対応にも見えます。
いずれも樹脂部品の使い方が肝になっています。このような変化は、EVの普及が限定的な日本国内では感じ取ることのできない情報です。国内情報だけでは変化の波に乗り遅れるという大きな危機感を感じています。
30年以上にわたり、トヨタやサムスンで車載プラスチックに携わってきた講師による、現地現物に基づく報告です。各種メディアやインターネット情報では触れていないオリジナルの視点での解説です。
1.最新動向
(1)新エネルギー車(EV&FCV)のグローバル販売トレンド (2)トヨタ自動車の全方位戦略とは
(3)新エネルギー車試乗 (4)中韓 現地調査 (5)Japan Mobility Show 2023取材から
2.車載プラスチックの一丁目一番地
(1)活用の狙い:コスト低減/軽量化/高品位化
(2)活用における課題:耐熱性/剛性/耐久性/耐環境特性 (3)課題対応の実際
3.潮流① クルマの顔が変わる
4.潮流② マンマシンインターフェース変化に対応したダッシュボード
5.潮流③ クルマの進化対応 ADAS/自動運転/電動化
6.潮流④ 車載プラスチックのカーボンニュートラル対応の現状とこれから
(1)環境問題、SDGs、カーボンニュートラル
(2)プラスチックとしての対応:サーマル/メカニカル/ケミカルリサイクル、植物由来
(3)取り組み例:ホンダ・トヨタ自動車・Hyundai・中国OEM/日欧の主要なケミカル素材メーカ
7.これからの車載プラスチック
(1)日本市場の赤信号 新市場は? (2)新加工法 たとえば3Dプリンタ
(3)発泡ウレタンは不要か? メッキABSも無くなる? (4)新世界:新モビリティ
(5)軽量化のためのCFRPは有りか?
8.質疑応答
※最新動向により内容の一部を変更する場合があります。
トヨタ自動車においては、バンパやインパネ、ガソリンタンクなどのプラスチック材料や成形加工の開発と量産化、さらにその評価のためのデジタル技術の構築と実務展開に従事しました。その後、韓国サムスン系の第一毛織(現ロッテ先端素材)では、エンジンプラスチックの自動車用途開発を担当し、日本・中国・タイの自動車メーカと協業しました。2020年からは、株式会社Tech-Tにて今後の車載プラスチック動向の調査分析と情報発信に取り組んでいます。特に近年は各種EV・FCVの試乗評価。中韓の現地調査などを元にオリジナルの視点でコメントを発信しています。プラスチック成形加工学会、自動車技術会 会員。
新日本無線株式会社(現社名:日清紡マイクロデバイス) 高融点金属・セラミックの研究。トヨタ自動車 樹脂部品生産&材料・加工技術・CAE開発。Samsung SDI(韓国本社) エンプラ研究所。大手自動車メーカ 研究所 次世代車要素技術開発。2017〜現職 埼玉工業大学 客員教授。・2020〜現職 株式会社Tech-T(ビジネスブランド名:技術オフィスTech-T)設立。