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【現実世界を仮想空間で再現する際の留意点】
〜官民における議論の最新動向〜
2月28日(火) 終了済
早稲田大学 法学学術院 教授
上野 達弘(うえの たつひろ) 氏
メタバースをめぐる法的課題は多岐にわたりますが、知的財産法に関して多数の問題があり、すでに政府や民間で盛んに議論されています。
本講義では、具体的な場面(例:現実世界の街を仮想空間に再現する場合、現実世界のデザインを仮想世界のアイテムとして使用する場合)において、著作権法などの知的財産法がどのように関わるかについて、最新動向を踏まえつつ解説します。
1.はじめに -- メタバースと知的財産法をめぐる近時の議論
(1)政府:知的財産戦略本部・官民連携会議
(2)民間:日本デジタル空間経済連盟・知財WG
2.現実世界の街を仮想世界に再現する
(1)メタバースと著作権法 --「メタバース・パラダイス」としての日本?
(2)メタバースと商標法
3.現実世界のデザインと仮想世界のアイテム
(1)メタバースと意匠法
(2)メタバースと不正競争防止法 -- 2023年法改正?
4.アバター問題
(1)アバターの著作権保護
(2)アバターと肖像・パブリシティ権
5.仮想空間における表現活動
(1)メタバースにおける創作・実演
(2)メタバースと国際私法
6.メタバースにおける権利侵害と責任
(1)ユーザ責任とプラットフォーマ責任
(2)利用規約による対応の可能性
京都大学法学部卒業、同大学大学院法学研究科修士課程修了、同研究科博士後期課程単位取得退学。成城大学専任講師、立教大学教授を経て、2013年より現職。著作権法学会理事、日本工業所有権法学会常務理事、ALAI JAPAN理事、法とコンピュータ学会理事長、文化審議会著作権分科会委員等を歴任。主な著書に、『著作権法入門』(有斐閣、共著)、『特許法入門』(有斐閣、共著)等。現在、知的財産戦略本部「メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する官民連携会議」副座長、日本デジタル空間経済連盟「知的財産ワーキンググループ」座長も務める。