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次世代モビリティまでも俯瞰した
-車載プラの基本要求機能から
EV・カーボンニュートラル対応による変化まで最新情報を解説-
1月20日(金) 終了済
株式会社Tech-T 代表取締役
埼玉工業大学 客員教授
博士(工学)
高原 忠良(たかはら ただよし) 氏
自動車車内を見回すと樹脂部品以外は目に入らないと言われるほど、多くのプラスチックが使われています。内装部品・外装部品の他に各種の機能部品にも活用されています。これらの車載用プラスチックに対する要求は、その使用環境の厳しさと長期安定性から一般のプラスチックとは大きく異なります。一方、樹脂成形ならではの利点を生かすことで金属部品ではなし得ない付加価値を創出できます。
近年、カーボンニュートラル対応が重要な要素となっています。樹脂化による車体軽量化はどの種類のモビリティでも温室効果ガス排出量削減が可能です。EVでは車体構造や必要機能部品が変化するため、車載用プラスチックにとって新たな領域となります。他方で、車載プラスチックそのもののカーボンニュートラル対応としてのサーキュラーエコノミーやリサイクル、植物由来樹脂の活用も求められます。
車載プラスチックの基礎を確認の上で、EVからの新用途やカーボンニュートラル対応まで解説します。
1.車載プラスチックの狙いと課題対応
-活用の狙い、課題とその対応から、車載プラスチック活用の本質を理解します。
(1)活用の狙い ・コスト低減/軽量化/高品位化
(2)活用における課題 ・耐熱性/剛性/耐久性/耐環境特性
(3)課題対応の知恵
2.自動車部品への活用 歴史と今
-狙い達成のための進化も含めて現状の活用状況を写真中心で説明します。
内装部品/外装部品/機能部品
3.車と車載プラスチックを取り巻くカーボンニュートラルの現状
-2050年カーボンニュートラル、SDGsへの取組みの重要度が急激に増しています。
モビリティの視点で現状を整理します。
(1)環境問題 SDGs カーボンニュートラル
(2)プラスチックとしての対応 ・サーマル/メカニカル/ケミカルリサイクル、植物由来
(3)Scope1/2/3の整理
(4)取り組み現状の例 ・トヨタ自動車/主要なケミカル素材メーカ/欧州
4.次世代モビリティの整理整頓
-EVやFCV、水素エンジン、ADAS、自動運転等、今話題となっている情報を整理します。
5.EV/FCV関連課題と業界動向
(1)プラットフォーム・パッケージ バッテリーと高圧水素タンク
(2)カーメーカの大変革 水平分業、新興企業(ソニー、鴻海・・・)
6.新機能とプラスチック
(1)車内快適空間 内装大変革
(2)V2Xコミュニケーション
(3)軽量化
7.質疑応答
トヨタ自動車においては、バンパやインパネ、ガソリンタンクなどのプラスチック材料や成形加工の開発と量産化、さらにその評価のためのデジタル技術の構築と実務展開に従事しました。その後、韓国サムスン系の第一毛織(現ロッテ先端素材)では、エンジンプラスチックの自動車用途開発を担当し、日本・中国・タイの自動車メーカと協業しました。2020年からは、株式会社Tech-Tにて今後の車載プラスチック動向の調査分析と情報発信に取り組んでいます。特に近年は各種EV・FCVに試乗の上でのコメントを発信しています。
プラスチック成形加工学会、自動車技術会 会員。1980〜1989 新日本無線株式会社(現社名:日清紡マイクロデバイス) 高融点金属・セラミックの研究。1989〜2012 トヨタ自動車 樹脂部品生産&材料・加工技術・CAE開発。2012〜2015 SamsungSDI(韓国本社) エンプラ研究所。2015〜2018 大手自動車メーカ 研究所 次世代車要素技術開発。2017〜現職 埼玉工業大学 客員教授。2020〜現職 株式会社Tech-T(ビジネスブランド名:技術オフィスTech-T)設立。