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加速する人間拡張研究の最新動向と〜サイバー空間×フィジカル空間で産み出す新たなサービス〜
8月 5日(金) 終了済
国立研究開発法人産業技術総合研究所
人間拡張研究センター 研究センター長
持丸 正明(もちまる まさあき) 氏
人や環境の状態をセンシングし、それをデジタルツインで評価・予測し、その結果に基づいてVRやロボットで介入することで人の心身能力を高める技術-人間拡張技術について、健康支援、介護支援、業務支援サービスへの応用を例に最新の研究を紹介する。
さらに、バーチャル空間を活用して人の身体性・社会性能力を拡張し、その価値をリアル空間に還元することによって産み出される新しい経済圏-バーチャルエコノミーにおける人間拡張技術の位置づけを展望する。併せてバーチャルエコノミーの拡大に伴う社会リスクとしてなにが想定され、技術やルール整備でいかに対応すべきかを述べる。
1.ウェアラブルセンシング
印刷技術などを用いたフレキシブル・ストレッチャブルセンサの現状とヒューマンインタフェースへの応用
2.デジタルヒューマン、デジタルツイン
人間の構造の数理再現モデルや、人間特性データに基づいてAIで構成されたモデルなど、サイバー空間上でフィジカル空間のセンサデータに同期して、いまの個人の状態を再現し、極近未来の状態を模擬する技術
3.介入技術
VRによる視覚的な環境提示、あるいは立体音響提示、ロボット技術による力覚提示、電気刺激などによる電気生理提示などで人に働きかけをして、人の機能や行動を変容させる技術
4.サービス工学
顧客(人間拡張技術のユーザ)の協力を得て、サイバー空間もしくはフィジカル空間で新たな価値を共創するための価値の評価技術、デザイン手法
5.メタバース
フィジカルな空間(ユニバース)に対して、ネットワーク上に構成されたサイバーな空間である。ヒューマンインタフェース技術により、フィジカル空間のリアルな人の行動はこのサイバー空間内におけるアバターの行動として再現される。
6.バーチャルエコノミー
メタバースを活用し、サイバー空間上で新たな価値を共創するだけでなく、その価値をフィジカル空間にも環流させることで産み出させる新しい経済圏。
7.質疑応答/名刺交換
1993年 慶應義塾大学大学院博士課程 生体医工学専攻修了。博士(工学)。同年 工業技術院生命工学工業技術研究所 入所。2001年 改組により、産業技術総合研究所 デジタルヒューマン研究ラボ 副ラボ長。2015年より、産業技術総合研究所 人間情報研究部門 部門長。2018年11月 産総研柏センター内に人間拡張研究センター設立。研究センター長(現職)。専門は人間工学、バイオメカニクス、サービス工学。2008-2016年 ISO TC159/SC3国際議長。2019年よりISO TC324国際議長。2020年よりISO PC329国際議長。2014年より消費者安全調査委員会・委員長代理。