■会場受講 ■ライブ配信 ■アーカイブ配信(2週間、何度でもご視聴可)
ドローンの災害活用の最前線
6月28日(火) 終了済
東京大学 名誉教授/
未来ビジョン研究センター 特任教授
鈴木 真二(すずき しんじ) 氏
災害時のドローンの活用は世界的に広がり、我が国では、令和2年防災基本計画において、無人航空機を用いた情報収集が新たに追加され、地方公共団体、指定公共機関におけるドローン導入の根拠が明示されその活用がさらに活発となっている。
ドローンの災害時の利用にあたっては、災害対策本部において従来の航空機に加え、ドローンの空域調整と電波調整、また災害に特化した利用技術研究開発が必要となっている。ここでは、そうした課題と将来像を展望したい。
1.レベル4に向けた制度設計の動向
2.災害時のドローン活用の現状
3.災害時のドローン空域調整・電波調整
4.災害時のドローン・リモート技術の研究開発
5.質疑応答/名刺交換
一般財団法人 製造科学技術センター
客員研究員 博士(工学)
吉田 利夫(よしだ としお) 氏
近年、ドローンの応用が広がっている。災害対応分野においてもドローンの活躍がニュースなどで取り上げられ、また関連する研究開発報告も多くなっている。先般、東京大学からの依頼で、国内及び海外各国の災害時のドローン活用事例や研究開発動向について調査を行った。調査の概要を報告するとともに、ニュースや研究開発の背景、技術要素などについて若干の私見を述べる。
1.国内・海外でのドローンの災害時活用事例
2.国内・海外でのドローンの災害時活用に関する研究開発事例
3.ドローンの災害時活用に関する技術要素などについて
4.質疑応答/名刺交換
Pix4D株式会社 アカウントエグゼクティブ
脇田 エミリオ和林(わきた えみりおかずき) 氏
Pix4Dは、“ドローンで撮影した画像から計測できたら?”という発想のもと、約10年前にスイスで創設された。現在に至るまで、世界中にオフィスを拡大し、フォトグラメトリー技術を駆使したソフトウェアとハードウェアの開発、展開とサポートを行ってきた。フォトグラメトリーとは、ドローンやモバイルデバイスで撮影された画像を使用して、計測が可能な2Dおよび3Dマップを作成する技術のこと。これを応用し、Pix4Dでは災害対応や一刻を争う救助業務のためのソリューションも開発している。今回のプレゼンテーションでは、フォトグラメトリー技術を利用した災害対応ソリューションを実際の活用事例とともに紹介する。
1.従来の災害現場把握の課題
2.フォトグラメトリー技術とは
3.フォトグラメトリー技術を活用した災害対応ソリューション
4.事例紹介
5.課題と目指すべき姿
6.質疑応答/名刺交換
株式会社テラ・ラボ 代表取締役
松浦 孝英(まつうら たかひで) 氏
2019年創業のテラ・ラボ(本社:愛知県春日井市)は、昨秋から、福島県南相馬市に研究拠点“TERRA LABO Fukushima”を置き、長距離無人航空機を活用した災害対策DXの事業化・実用化を目指して、研究開発を進めている。テラ・ラボはこれまでにも、地震や台風などの大規模災害発生時に、当社の航空リモートセンシング(LiDAR測量等)技術を応用し、被災前と比較した現況(住宅、河川、道路状況等の変化)が一目で分かる3次元地図「共通状況図(COP:Common Operational Picture)」を作成し、自治体をはじめとする各関係機関へ提供するなどの社会実験を行なっている。2021年7月、熱海市で発生した土砂災害現場では、発災直後にドローンやヘリコプターによる情報収集を行い、共通状況図をいち早く作成。防災科研や内閣府、災害対策本部へ提供し、救助活動等の現場で活用された。
本講演では、全国も注目した熱海土砂災害から学んだことをテーマに、今後、テラ・ラボが取り組む長距離無人航空機や衛星などを活用した災害対策の在り方や未来、今後の課題について展開していく。
1.ドローンによる情報収集解析
2.航空機による情報取集解析との違い
3.クラウドGISの活用による共通状況図の利活用
4.テラ・ラボが目指す災害対策DX
5.質疑応答/名刺交換
一般社団法人救急医療・災害対応無人機等
自動支援システム活用推進協議会 理事長
稲田 悠樹(いなだ ゆうき) 氏
2度の大規模災害に見舞われた熊本県。現地でのドローン活用と、自治体等での対策について、現地目線で課題と望まれる対策について。
1.被災したら自分と周りがどうなるのか
2.災害をフェーズで分ける
3.平時活用していないものは現地で使われない
4.想定外が当たり前、人の知恵で乗り越えるための組み合わせ
5.質疑応答/名刺交換
1979年 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。(株)豊田中央研究所を経て、1986年 東京大学工学部助教授。1996年より工学系研究科航空宇宙工学専攻教授。2019年より現職。工学博士。日本航空宇宙学会会長(第43期)、日本機械学会副会長(第95期)、国際航空科学連盟会長(2019-20)、日本UAS産業振興協議会理事長、など。主な著作:『落ちない飛行機への挑戦-航空機事故ゼロの未来へ』(化学同人)、『飛行機物語-航空技術の歴史』(ちくま学芸文庫)、『現代航空論-技術から産業・政策まで』(共編、東京大学出版会)。
1973年 東京大学精密機械系大学院修士課程修了、同年、三菱電機株式会社入社。数値制御装置などFAシステム・メカトロニクス関係の開発設計を担当、後年本社にて全社の品質管理に関わる。関連会社の経営後、豊橋技科大、東海大学、福井大学などで組込みシステムやデジタル情報処理技術などの講義を行う。現在、(一財)製造科学技術センターにて、フィールドロボットの性能評価関連の仕事を行っている。
フォトグラメトリーを活用した地質リスクの研究で大学院を修了した後、地盤工学のエンジニア、防災、空間情報技術とサステナビリティ系のコンサルタントとして約5年勤め、2019年にPix4Dに入社。Pix4D製品のサポートとトレーニングを経験し、主にPix4Dソリューションのテクニカルセールス、導入支援に従事。2021年からアジア太平洋地域を軸にドローン等による災害マッピング技術を含めるPix4Dのエンタプライズソリューションを展開。
1999年 モバイルITコンサルティング会社を起業し、移動体通信を活用したビジネスモデルの創出を行う。2007年より中部大学職員となり、学生支援、キャリア支援、学部マネジメントを行う。2014年3月、(株)テラ・ラボ創業、長距離無人航空機の研究開発を行うため研究開発型ベンチャーとして創業。2016年からは中部大学国際 GISセンターの研究員として長距離無人航空機の研究を行う。 公共政策を専門とし、大規模災害における長距離無人航空機(固定翼機)の社会実装を目指して研究開発をはじめる。2019年より、福島県南相馬市において、実用化・事業化に向けた取り組みを強化する。 2021年11月、研究拠点“TERRA LABO Fukushima”が竣工。地元の若い人材の雇用促進と新たな産業創出を推進し、地域貢献・震災からの復興の一助となるよう努めている。
(一社)救急医療・災害対応無人機等自動支援システム活用推進協議会 理事長。(一社)BRIDGE KUMAMOTO 理事。株式会社コマンドディー 代表取締役。熊本生まれ熊本在住。2015年にドローン事業で独立。九州をメインにPV、CM、テレビ番組等の空撮を行う。その他、災害時の被害調査、実証実験、システム開発などのテストパイロットなども行う。協定:熊本県南小国町、益城町等。執筆:玄光社 ドローン空撮GUIDEBOOKシリーズなど。