SSK 株式会社 新社会システム総合研究所

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【米国エネルギー革命2050シリーズ第13回】

EV×エネルギーで追い風に乗る
テスラのビジネスモデルと将来の方向性

No.
S21328
会 場
会場受講はございません

開催日
2021年 8月25日(水) 09:30~12:00 終了済
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受講料
1名につき 38,500円(税込)
備 考
◇本セミナーは、米国からのライブセミナーです◇

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8月25日(水) 終了済

EV×エネルギーで追い風に乗る
テスラのビジネスモデルと将来の方向性

クリーンエネルギー研究所 代表
阪口 幸雄(さかぐち ゆきお) 氏

09:30~12:00

EVメーカーとして有名なテスラは、EVに留まらずに、定置型エネルギー貯蔵装置、太陽光発電施設、マイクログリッド、家庭向け冷暖房装置、エネルギーマネージメントシステム等のシナジー効果のある分野への積極進出と、自前での垂直統合を目指している。特に定置型エネルギー貯蔵装置(分散型と大型の両方)では大きなシェアを誇る。
これは、EVで用いるバッテリーセルとの共通利用を最初から考えているだけではなく、エネルギービジネスの理解と、今後あるべき世界観に向けた地道な努力の賜物でもある。これらのビジネスモデルは「諸刃の剣」的なところはあるが、今のところイーロンマスクはうまく乗り切っている。
米国の状況を考えると、バイデン政権の目玉政策であるクリーンエネルギーへの大幅転換に伴い、2035年までの発電セクターにおける脱炭素化と、2050年のパリ協定遵守に向かってあらゆるセクターでの脱炭素化(化石燃料使用の停止)への方向転換が現実味を帯びてきた。発電部門、運輸部門、鉱工業部門、商業部門、住宅部門全てで化石燃料が使えなくなるインパクトは大きく、これらは確実にテスラの追い風となる。また、急速なインフラの変転は、新たな危機も生みそれらへの対処も急務であるが、テスラはうまくこの流れに乗っているように見える。
テスラ全体のビジネスモデルや将来の方向性を考えるとき、「EV」と「EV以外(エネルギー)」を組み合わせた政治的・ビジネス的・経済的・技術的側面を多方面から見なければ見誤ることになる。日本ではわかりづらいこれらの動きを正しく認識することは、「周回遅れ」と言われる日本にとって非常に大事である。
米国(シリコンバレー)に30年以上居住し、エネルギービジネスとテスラの動向をつぶさに見てきた講師が、最新のトピックスを交えながら、テスラのエネルギービジネスの現状と今後の動向をお伝えする。

1.背景
 (1)脱炭素に向けたエネルギー革命とは  (2)バイデン政権の目標とは  (3)エネルギー貯蔵の大切さ
2.テスラエネルギーの業績は?
 (1)2021年上半期の業績を振り返る  (2)売り上げが拡大するがまだ赤字のエネルギー関連ビジネス
 (3)テスラ社内でのエネルギービジネスの位置付け  (4)エネルギー貯蔵とソーラービジネスのバランスは
3.テスラのエネルギー貯蔵関連ビジネス
 (1)PowerWall / PowerPack / MegaPackの概要
 (2)カリフォルニア州では、ビジネス向けと家庭向けで圧倒的なシェア
 (3)カリフォルニア州で設置工事が始まった巨大なエネルギー貯蔵施設
 (4)エネルギーを貯めるだけでなくどう活用するかがポイント
 (5)アービラレージビジネスの損益分岐点  (6)「水素を用いたエネルギー貯蔵」との競争
4.バッテリー自社製造にいよいよ乗り出す
 (1)新しいフォームファクター4680セルの量産化と低価格化が鍵  (2)スケジュールは極めてタイト
5.ギガファクトリーの動向
 (1)難航するベルリン工場  (2)パナソニックと中国との協業モデル
 (3)ライバルのギガファクトリーが百花繚乱
6.サーマルマネージメントシステム
 (1)モデルYで実現した革新的なサーマルマネージメントシステム  (2)テスラ提出特許を読み解く
7.マイクログリッドへの進出
 (1)商工業顧客むけのマイクログリッドではすでに120件の実績
 (2)ライバルの化石燃料ベースのシステムは着実に件数を増やす  (3)広域地域自律型マイクログリッド
 (4)2020年8月のコンペでの提案内容  (5)テキサスで大規模な開発が始まったNeighborhood solarとは
8.太陽光発電のコモディティー化を乗り越えられるか
 (1)難航する「ソーラールーフ」だが離陸できるのか
9.質疑応答

※プログラムは最新状況に応じて変更する場合があります

阪口 幸雄(さかぐち ゆきお) 氏
シリコンバレー在住の著名コンサルタント。米国のクリーンエネルギーと、日本のビジネスへの影響にフォーカスしたコンサルタント会社の代表をつとめる。シリコンバレーを中心に、エネルギー問題の定点観測を長期間行い、今後の動向と日本企業の対応についてのきわめて明解なビジョンを持つ。専門分野は、エネルギー貯蔵、発送電分離、デマンドレスポンス、分散電源、太陽光発電、水素発電、電気自動車、等。
日本の大手エネルギー企業、日本政府機関、大学等のアドバイザーを多数務める。
シリコンバレーに30年以上在住。日立(日本と米国)にて17年間最先端の半導体の開発に携わったあと、そのビジネス経験や物性の知識を活用すべくエネルギー分野に。
ホームページhttp://www.technology4terra.org
「日経エネルギーNext」に「シリコンバレー発、電力Biz」を連載中
https://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/feature/15/112900154/113000002/
※近著:【「脱炭素化」はとまらない! -カリフォルニアとハワイの場合-】
https://www.amazon.co.jp/dp/4425985214