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リチウムイオン電池の高性能化、高安全性確保
9月29日(水) 終了済
ATTACCATO合同会社 代表
向井 孝志(むかい たかし) 氏
車載用リチウムイオン電池の世界生産量は、2020年で約200GWhであり、今後の世界各国でのEV普及に伴い、2030年度後には500GWh以上に急増すると予測されている。これに伴い、汎用的な電池材料・部材が大量に製造され、低コスト化が進んでいる。また、多様な電池材料の組み合わせによって、高安全性や高容量化、高出力化、長寿命化など用途に応じた電池性能を実現することが可能であり、多様な用途での利用が進んでいる。
本講演では、負極や正極、セパレータ、電解質などを全面的に変更することで、電池の高容量化、長寿命化、高温耐久性などが向上し、且つ優れた安全性を示す新しい二次電池の開発状況について紹介する。多様な具体例を紹介することで、将来の電池材料や設計について多面的に考える一助となれば幸いである。
1.リチウムイオン電池の市場動向
2.現行のリチウムイオン電池の課題と次世代二次電池への要求
3.負極の開発動向
(1)各種負極材料の概要
(2)負極用バインダと集電体の開発
(3)負極がもたらす電池の安全性
(4)リチウムドーピング技術
4.正極の開発動向
(1)各種正極材料の概要
(2)正極用バインダと集電体の開発
(3)スラリーの製造技術
(4)硫黄系正極・Li過剰系正極
5.セパレータ、電解質の開発動向
(1)セパレータと電解質の概要
(2)耐熱コートセパレータ
(3)不織布系セパレータ
(4)固体電解質
6.将来展望の一考察
7.質疑応答
2002年〜現在 国立研究開発法人産業技術総合研究所 電池システム研究グループ
(リチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池、ニッケル水素電池などの研究開発に従事)
2011〜2017年 エクセルギー・パワー・システムズ株式会社 客員研究員
(水素電池、電池モジュールなどの研究開発に従事)
2014年〜現在 ATTACCATO合同会社 代表(兼)研究開発管掌
(特殊環境用蓄電池とバイオロギング用電源などの研究開発に従事)
【受賞】2010年 粉体工学会 技術賞
2017年 日本セラミックス協会 ポスター賞
2018年 Denver X-ray Conference 2018 Best XRF Poster
2021年 近畿化学協会 第73回化学技術賞