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【世界の再生可能エネルギーと電力システム】
1月21日(木) 終了済
京都大学大学院 経済学研究科 再生可能エネルギー経済学講座 特任教授
安田 陽(やすだ よう) 氏
日本でも2016年に小売全面自由化がなされ、電力自由化が一応達成された。しかし、この自由化は欧州や北米に遅れること20年経ってようやく達成されたものであり、電力市場の設計と健全な運用は未だ道半ばである。
本講演では、そもそも論として何のために電力市場が必要なのか、電力市場とは何か?他の財やサービスと異なり、電力を市場取引することの特殊性は何か?という基礎理論からわかりやすく解説する。
1.電力市場そもそも論
(1)なぜ「市場」が必要なのか?
(2)なぜ「電力市場」が必要なのか?
(3)さまざまな電力市場
2.電力市場の特徴
(1)30分同時同量 vs 計画値同時同量
(2)使用権契約 vs 確定数量契約
(3)給電指令 vs ディスパッチ
(4)中央給電指令所 vs 需給調整責任会社(BRP)
(5)需給調整市場 vs 時間前市場(当日市場)
3.電力市場の国際比較
(1)分散型市場と強制プール制
(2)需給調整市場とリアルタイム市場
(3)ゾーン制とノード制(郵便切手方式と地点別限界料金)
4.質疑応答
※参考文献
・安田陽:「世界の再生可能エネルギーと電力システム 〜電力市場編」インプレスR&D (2020)
https://nextpublishing.jp/book/12045.html
1989年3月、横浜国立大学工学部卒業。1994年3月、同大学大学院博士課程後期課程修了。博士(工学)。同年4月、関西大学工学部(現システム理工学部)助手。専任講師、助教授、准教授を経て2016年9月より京都大学大学院 経済学研究科 再生可能エネルギー経済学講座 特任教授。 現在の専門分野は風力発電の耐雷設計および系統連系問題。技術的問題だけでなく経済や政策を含めた学際的なアプローチによる問題解決を目指している。現在、日本風力エネルギー学会理事。IEA Wind Task25(国際エネルギー機関・風力技術協力プログラム・第25部会(系統連系))、IEC/TC88/MT24(国際電気標準会議・風力タービン・第24部会(風車耐雷))などの国際委員会メンバー。主な著作として「日本の知らない風力発電の実力」(オーム社)、「世界の再生可能エネルギーと電力システム:風力発電編」(インプレスR&D)、「再生可能エネルギーのメンテナンスとリスクマネジメント」、「理工系のための超頑張らないプレゼン入門」(オーム社)など。翻訳書(共訳)として「風力発電導入のための電力系統工学」(オーム社)など。