日米のデータセンター ビジネスと技術の最新動向2025
・日米の主な事業者とビジネスモデル
・日米で電力需要はどうなるか
・日本のデータセンターの立地条件
・ハイパースケーラーとコロケーション型の動向
・低消費電力に向けた今後の技術開発の動向
目次
1 エグゼクティブサマリー
2 データセンタービジネスについて
・データセンターとは
・データセンターの歴史
・バリューチェーンと階層構造
-エコチェーンの主要階層
-クラウドサービスとデータセンター
-国内のクラウドサービス市場占有率
-データセンターの構造
・データセンター用サーバー企業
-DELL Technologies社
-Supermicro社
・データセンター用の機器や規格
-汎用のラックとAI向けのラックの比較
-データセンターの規格
-騒音レベル
-エネルギー効率
-オープンスタンダードを目指すOpen Compute Project (OCP)
・高性能データセンターに求められる仕様
-一般的な仕様
-信頼性や冗長性を評価する国際的な基準
・世界のデータセンターの動向
-データセンターの設置が多い世界の都市
-地域別の状況
-地域分散の進行
-アジア太平洋のデータセンターにおける日本の立ち位置(総務省)
-シンガポールの動き
-英国の動き
-欧州におけるデータセンターの効率改善に向けた取組
-ドイツにおける開示制度、効率要件
-各地域の規制内容
3 データセンターの種類と プロバイダー
・データセンターの種類
・それぞれのデータセンターの詳細
-ハイパースケールデータセンター
-コロケーションデータセンター
-エンタープライズデータセンター
-マネージドサービスデータセンター
-エッジデータセンター
・小型のデータセンター
-マイクロデータセンター(MDC)
-モジュール型データセンター
・インターコネクションデータセンター(Interconnection Data Center)
-種類と名称
-日本国内でIXを提供する主要なIXデータセンター
・不動産投資対象としてのデータセンター
-投資対象としてのデータセンター
-米国の事例
-国内上場REIT等の取組状況
-データセンター特化型J-REIT組成の課題
4 日本のデータセンターを取り巻く環境やインフラ
・日本政府の施策
-経済産業省資料よりの抜粋
-経済産業省データセンター事業実施可能性調査よりの抜粋
-デジタルインフラ(データセンター等)整備に関する有識者会議
-データセンター地方拠点整備事業補助金
・日本国内のデータセンター建設の動向
-日本国内のデータセンター建設投資
-データセンター建設コストの上昇
-都市部への過度の集中
-新規進出の課題
-国内データセンターの消費電力量の予想
-データセンターのロケーションと電気/再エネ電力の供給
-データセンターの新設計画
-東京23区内の新設データセンター
-国内におけるAI関連の需要見通し
・インターネットトラフィックの状況
・次世代情報通信基盤IOWN(アイオン)
-概要
-IOWNと従来の光ファイバー通信の比較
-IOWN(アイオン)の主要技術分野
-IOWNの課題
・日本を取り巻くインターネットの状況
-日本の国際インターネット接続
-IX・DC・国際海底ケーブル陸揚局の立地状況
-日本の国際インターネット接続の課題
-国際海底ケーブルの陸揚局の分散/国際的なプレゼンスの確立・向上
-データセンタービジネスへの影響
-海底ケーブルでも大きな存在感を示すビッグテック企業
-投資主体の変化
-コンテンツ事業者の影響力は拡大
-OTT事業者の直接投資
-Google所有の海底ケーブル
・インターネットエクスチェンジ(IX: Internet Exchange)
-IXの主な役割とメリット
-IXの種類
-日本の主要なIX
-IXの仕組み
-基本的な構成:
-IXの今後の動向
-まとめ
・日本のデータセンターの電力事情
-今後の電力需要の見通しについて
5 日本におけるデータセンター立地条件と各地域の動向
・立地条件
-国内のデータセンターの立地状況
-AIの普及に向けたデータセンターの立地の考え方
-オール光ネットワークの活用による電力消費の分散化
-日本政府によるデジタルインフラ整備の方向性
・地域別の動向
-各地域の比較
-東京
-千葉県印西市
-関西地方
-九州地方
-北海道
-中国地方
-四国地方
-東北地方
-北陸地方
-中部地方
-沖縄
6 日本のデータセンター市場の 動向・コスト・収益性
・日本のデータセンター市場
-日本のデータセンタービジネス規模
-パブリッククラウドサービス市場
-日本のエッジコンピューティング
-日本ではコロケーション型とハイパースケール型が拮抗
・日本での建設例とコスト
-建設コスト
-アジア太平洋地域の建設コスト動向と日本との比較
-具体的な建設コストが判明しているデータセンター
・重たい人件費
-データセンター種類による従業員数
-AI・HPC(高性能計算)特化データセンターの運用に必要な人員数
・日本国内のデータセンター事業の収益の問題性
・データセンタービジネスの収益モデル
・クラウド事業者(ハイパースケール事業者)向けのホスティングビジネスの収益
-収益モデルの具体例
-コロケーション(場所貸し)ビジネスの収益
-ラック単位の貸出モデルの収益
-エンタープライズ向けデータセンターの収益
・エッジデータセンタービジネスの収益
-AIを前提とした大容量電力を消費するデータセンターの収益
-AI特化型のエッジデータセンターの収益
-5G MEC統合サービスのビジネスの収益
・電力コストと収益構造
-電力コストの試算
-電力コストのリスクと対策
-赤字リスク
7 日本のデータセンター事業者
・NTT
-概要
-NTTのデータセンター関連の収益モデル
-開発プロジェクト
-海外におけるデータセンター事業
-栃木市における大規模データセンター開発
-老朽化したデータセンター資産の最適化
-NTTが力をいれる冷却技術
-NTTが力をいれるIOWN(アイオン) APN技術
-参考:デジタルツイン(Digital Twin)
・NTT以外の事業者
-さくらインターネット株式会社
-株式会社ハイレゾ
-ソフトバンクとIDCフロンティア
-富士通
-東芝
-NEC
-三菱グループ
-三菱商事株式会社
-MCデジタル・リアルティ
-三菱電機株式会社
-日立製作所
-伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)
-AGS株式会社
-SCSK株式会社
-ブロードバンドタワー株式会社
-インターネットイニシアティブ(IIJ)
-キヤノンITソリューションズ
-丸紅株式会社
-三井物産株式会社
-デジタルエッジ(Digital Edge)
-エクイニクス・ジャパン株式会社
-株式会社アット東京
-BIPROGY(旧日本ユニシス)
-オプテージ(関西電力グループ)
-NTT TEPCOデータセンター特定目的会社
-新都ホールディングス株式会社
-CyrusOne(サイラスワン)
-FSデータサービス株式会社
-大和ハウス工業株式会社
-GLP Japan
-ESR
-グッドマン
-電力系通信事業者系データセンター
-建設会社系のデータセンター
-異業種からデータセンタービジネスへの新規参入
・日本のデータセンタービジネスの強み
-日本企業がデータ主権を重視する背景
-省エネ・環境対応技術の進展
-日本のデータセンター業界の成長
-国内データセンターの需要拡大
・日本のデータセンタービジネスの問題点
-電力供給の制約とコスト高
-土地の確保とコスト
-耐震性・災害リスク
-人材不足
-運用コスト
-通信インフラと制約
-国際接続性の制約
-規制の厳格さ
-事業展開の難しさ
-日本国でのデータセンター関連の規制
・海外事業者の日本での動向
-GAFAMの方向
-現状の傾向はコロケーション(他社データセンターの利用)の方が多い
-自社データセンターも増加傾向
-メガクラウド企業の国内データセンター投資計画
-海外のビッグテックによる日本の見方
8 米国のデータセンターの動向
・米国のデータセンターの地域別の状況
-米国のデータセンターの地域別主要市場
-共通の課題と現状
・大規模クラウドセンターが集中するバージニア州
-バージニア州に集中している理由
-バージニア州が消費する電力量
-他の州の動向
9 米国のデータセンター事業者の動向
・Amazon(AWS)
-AWSの概要
-主な用途とサービス
-AI事業の強化と成果
-成長の特徴
-設備投資(資本支出)の増加
-データセンターの設計と運用
-グローバルインフラストラクチャ
-持続可能性
・Microsoft
-Microsoft Azureの概要と成長要因
-AIサービスの貢献
-強み
-今後の展望と世界展開
-エネルギー源と効率
・Google
-概要
-Googleの市場シェア
-成長を支える要因
-設備投資
-戦略
-今後の展望
-全世界におけるGoogleのデータセンター
-テキサス州のデータセンターに10億ドル超を投資
-本社周辺施設のデータセンター
・Meta(Facebook)
-Metaのデータセンターの概要
-ルイジアナ州に最大級のデータセンター建設
・米国のコロケーション型データセンター事業者
-Equinix
-Digital Realty
-CyrusOne
-Iron Mountain Data Centers
-CoreSite
-Flexential
-Quality Technology Services(QTS)
10 米国のデータセンターの電力消費について
・データセンターの電力問題
-データセンターが各州の電力に占める割合
-電力需要増加への対応策
-懸念と展望
・現在の全米の電力消費と発電リソース
-過去15年間は4,000TWhで安定推移
-発電セクターの温暖化ガス
-米国の各地域による電力源
-参考:米国の1世帯あたりの年間平均電力使用量
・データセンターの消費電力
-ラックあたりの消費電力の増加
-過去と現在の比較と一律ではない増加
・いくつかの州のデータセンター設置規制
-バージニア州:電力容量の限界
-ペンシルバニア州:AmazonのPPA契約
-テキサス州: AIデータセンターへの規制強化
-オハイオ州:データセンターと電力契約
-カリフォルニア州:データセンター増加に伴う電力需要の増加の見込み
-トレンド:「自前で発電所を用意せよ」
・データセンターの電力需要の予測
-現状:2000年から2023年までの推移
-今後の成長シナリオの概要
-「Higher Growth」シナリオへの懐疑的見解
-電力需要の予測に関する見解
-2050年の全体電力需要の予測
-米石油大手、ガス火力でデータセンター向け電力供給に参入
11 ”クリーンな電力“の供給について
・データセンターのCO?排出量の急増
-排出量増加の背景
・カーボンオフセット
-バンドル型とアンバンドル型の違い
-グリーンウォッシュの懸念
-なぜカーボンオフセットや再エネ証書が必要なのか
-AWS(Amazon Web Services)のエネルギー戦略
-Googleのカーボンフリー電力戦略
-Microsoftのカーボンネガティブ戦略
・本当の「クリーンさ」を見極めるには
・再エネでデータセンターに給電した場合
-米国における再エネの動向
-100MWのデータセンターの例
-風力発電で100MWの電力をデータセンターに供給する場合
・「24/7カーボンフリー電力」実現の課題
-「24/7カーボンフリー電力」実現の現状と課題
-再生可能エネルギーの設置状況
-ソーラー+バッテリーのコストと面積要件
-コストと供給網の制約
-再生可能エネルギーの現実的な実現可能性
-米国の風況と日射量
-地理的条件と実現可能性
-太陽光発電の活用
-風力発電の活用
-最適なエネルギー供給モデルの検討
-再エネ接続にかかる時間が大きな問題に
-冗長性が大事
-再生可能エネルギー計画の障害となる要因
-解決策の可能性
・データセンターの立地におけるトレードオフ
-現在のデータセンター立地の偏り
-電力供給とネットワーク接続のトレードオフ
-立地選択の重要な課題
-ハイブリッドアプローチ
-電力供給とネットワーク接続の優先順位の調整
-データセンター建設にかかる時間
12 大型の原子力発電所の利用について
・現在の米国の原子力発電所
-原子力発電所の老朽化と投資停止
-原子力発電所の運転期間延長の課題
・Vogtle原発の新規建設と問題
-Vogtle 3号機・4号機の意義
-冷却システムの特徴
-コストと住民負担
・原子力発電の今後の課題
-発電量の維持と新規建設の課題
-解決策と将来の方向性
・スリーマイル島原子力発電所の再稼働
-スリーマイル島発電所の再稼働計画
-再稼働の概要
-延長運転の目標
・再稼働の課題
-Microsoftの意図と戦略
-再稼働が成功する条件
・延長、再稼働、新規開発の比較
・カリフォルニア州が原子力発電に回帰するか
13 SMR(小型モジュール原子炉)
・小型モジュール炉(SMR)の概要
-現状
-メリット
-課題
・SMRと再エネ発電との比較
-発電コストの比較
-メリット・デメリットの比較
・NuScale Power社
・X-energy
-企業情報
-技術の特徴
-Xe-100:X-energyの代表的な高温ガス炉(HTGR)
-TRISO燃料:X-energyの技術の中核
-モジュール式アプローチ
-投資とパートナーシップ
-X-energyの将来展望
-TRISO燃料
-TRISO燃料の利点
・TerraPower
-企業情報
-政府支援と資金調達
-ナトリウム冷却炉と実証プロジェクト
-主な特徴
-ワイオミング州での実証プラント建設
-TerraPowerの今後の展望
・ウェスチングハウス
-eVinciマイクロ原子炉の概要
-設計と技術の特徴
-運用と耐久性
-用途と展開可能性
-eVinciの意義と今後の展望
-原子力電池
・BWXT Advanced Technologies
-企業情報
-米国防総省(DoD)とのプロジェクト
-移動式マイクロリアクターの特徴
-契約と製造コスト
-今後の展望
・Kairos Power
-企業情報
-KP-FHR(フッ化物塩冷却型高温炉)の特徴
-エネルギー市場と今後の展望
-Kairos Powerの意義と影響
・SMRと再生可能エネルギーの比較
-LCOE(発電コスト)の比較
-メリットと課題の比較
-データセンターへの電力供給コスト比較
-データセンターにおけるSMRの適用性と展望
-SMR設置に必要な面積の見積もり
14 データセンターの通信の革新について
・データセンター間通信
・各方式の比較
・光ファイバー
・6G通信技術
-6Gの概要
-6Gの特性と制約
・衛星通信技術
・量子通信
・エッジコンピューティングとクラウド技術
-概要
-コストと導入のしやすさ
-考え方が異なる
15 データセンター設備側のイノベーション
・データセンター設備における冷却技術
-冷却技術
-代表的な施設の消費電力の例
-ベルギーのデータセンターにおける水冷却システムの詳細
-イノベーションの進展
・PUEと効率化の重要性
-PUEとは
-現状のPUE
-PUE改善の課題と取り組み
・水冷式冷却
-いくつかの方式
-効果
-構成要素
-より高い冷却性能
-導入事例
-水冷式と空冷式の比較
-水冷式リアドア型空調機
-床下の配管が不要なサイドカー方式
-コールドプレート冷却
・液浸冷却技術
-液浸冷却技術(Immersion Cooling)の概要
-液浸冷却技術の利点
-液浸冷却技術の課題
-液浸冷却の導入事例と普及動向
-今後の展望:液浸冷却と水冷技術の未来
・水中(海中)データセンター
-水中データセンターの概要
-Microsoftの「Project Natick」
-水中データセンターの技術的メリット
-水中データセンターの技術的課題
-水中データセンターの商業化の可能性
-液浸冷却技術との関連性
-水中データセンターの未来
・AIを活用したデータセンターの冷却
-仕組みと技術
-DeepMindのAIによるエネルギー削減
-他の企業への応用と今後の展望
・電力と冷却の分析
-データセンターにおける電力と冷却の影響
-電力と冷却の評価
-エネルギー効率分析
-数値流体力学(CFD : Computational Fluid Dynamics)解析
-熱ゾーンのマッピング
・データストレージ
-データセンターにおけるストレージの重要性
-データセンターのストレージの種類
-テープドライブ
・データセンターで使用されるUPS
・UPSの低消費電力化
16 データセンターの主なお客であるクラウドビジネス
・クラウドとは
-クラウドの利点
-SaaS/PaaS/IaaSの例
-データセンターでAI処理
・クラウド運用に欠かせないVMware
-VMwareが提供する主な技術とソリューション
-VMwareの技術の利点
-VMware (vSpere上)でのGPUの使用方法
-利用される主な技術
-効率的な分散処理
・クラウドサービスプロバイダー
-主要プレイヤー
-グローバルのクラウド市場
-クラウド市場の競争の激化
・クラウド企業の生成AIにおける取り組み
-Microsoft
-Google
-Amazon Web Services (AWS)
-Meta
-IBM
-IBMクラウドの展望
17 データセンターの電力使用を押し上げるA/I
・AI とデータセンター
-AIの簡単な歴史
-猫を猫と認識できるようになった
-AI(ディープラーニング)
-人間の脳
-コンピュータが眼をもつ
-スケール則(scaling law)
-言語理解が人間と同等に
-人間レベルを超えた分野
・生成AIに必要な電力
・テンソルと行列計算とGPU
-テンソルとは、
-動画データ処理
-AI処理に行列計算が必要な理由
-ハードウェアの進化
・生成AI大手5社の取り組み
-生成AIのマーケットシェア(2023)
-モデル開発状況
-OpenAI社
-Google 社
-Anthropic社
-Microsoft社
-Meta社
18 GPUの技術とマーケット
・GPUの市場規模
・NVIDIA社の動向
-GPUの用途別の売上構成
-GPUの製品群
-統合アーキテクチャ
-GPUのロードマップ
-GPUアーキテクチャ
-GPU競争状況
-戦略
-モジュールでの出荷
-モジュール形式が主流となる理由
-H100NVLの概要
-モジュールやラック形式の利点と未来
-データセンターでのGPUの実装
・GPUが必要または推奨されるアプリ
-AI/機械学習
-ビッグデータ分析
-動画処理・ストリーミング
-ゲーム開発およびストリーミング
-3Dモデリング・レンダリング
-科学計算・シミュレーション
19 低消費電力化に向けたハードウエアの革新
・GPU技術の進化
・2nmプロセス
-特徴と消費電力削減
-2nmプロセスと消費電力の戦い
-GAA、CFET
-未来への展望
・アーキテクチャの進化
-GPUとAIフレームワーク統合
-AIフレームワークとGPUの統合の必要性と課題
-現状の課題
-今後の展望
-GPUの未来と課題解決の道筋
・AIモデルの最適化と関連技術の進化
・次世代データセンター技術の進化
・技術進化の連携と次世代の方向性
・AIアルゴリズムそのものを改良
-学習および推論に必要な計算量の削減
20 データセンター関連の用語集