■ポイント■
・洗浄、重合触媒、固相重合、添加剤など、rPETと関係の強いテーマを調査！
・PETボトルのケミカルリサイクル法の種類と動向、業界分析、ビジネス戦略！
・PETボトルを構成するキャップやラベルに求められる機能、業界・企業動向
・重合触媒に使用されるSb系、Ge系、Ti系、Al系の利点、業界・企業動向！
・トレイサビリティ付き再生プラスチック材に注力する企業の動向を追った！
・バイオPET、PEF、バイオPTT、FDCAなどの製造方法、業界・企業動向！
・rPET応用として、リサイクル繊維、食品包装・容器、フィルムの業界を調査！
・欧州、米国、中国、インド、インドネシア、タイ、韓国などの世界動向を調査！
■概要■
現在、リサイクルPET（rPET）の製造には、「マテリアルリサイクル」と「ケミカルリサイクル」の二種類の処理方法がある。使用済みペットボトルに対し、着色ボトル等の異物の除去や風力による異物の分離・洗浄、粉砕によるフレーク化などは共通しているが、その後、マテリアルリサイクルでは高温下に曝して、樹脂内部に留まっている汚染物質を拡散させ除染を行い処理される。
一方、ケミカルリサイクルでは、主に解重合を行うことによりペット樹脂の原料、もしくは中間原料まで分解、精製したものを重合して、新たなペット樹脂を再度合成する。ケミカルリサイクルはバージン樹脂と同程度に品質の良いペット樹脂を得ることができる利点があるが、マテリアルリサイクルの方が必要とする設備規模やエネルギー量の面で有利である。
近年では、酵素を使った新技術としての「バイオリサイクル」が、プラスチックリサイクルを進化させるということで注目を集めている。バイオリサイクルは、加工するたびに素材が劣化する従来のリサイクル技術とは異なり、品質を落とさず繰り返し使用できるのが特徴である。近年、仏Carbiosとの提携企業が増加している。
その他、ボトル類では、バイオPETを選択するケースが増えており、炭酸飲料市場からの需要が拡大している。バイオPET市場は飲料用を中心としたボトル類の比率が高く、このほかにも食品容器や軟包装フィルムなどでも一定の需要がある。
さらには、ポリエチレンフラノエート（PEF）が、PETに近い特性を持ちつつ、PETと比べて酸素は10倍、水蒸気は2倍のバリア性があるということで注目される。PEFは、MEGとフランジカルボン酸（FDCA）の縮合重合によって得られる。生産規模の大きな化石資源由来の基幹化学品の一つであるPETを上回るさまざまな優れた物性を持つため、欧州勢はFDCAの大規模合成を進めている。
本レポートでは、リサイクルPET（rPET）に焦点を合わせ、業界動向を分析した。PETボトルのマテリアル・ケミカルリサイクル、洗浄方法、重合触媒、固相重合、バイオプラスチック、rPETの応用展開、世界の動向などで構成される。今後の展開を見据えたうえでの次世代ビジネスにつながるレポートになっている。
【第Ⅰ編 プラスチックリサイクル概論】
＜1＞プラスチックリサイクル
1．概要
2．欧米、日本、中国のプラ需要、廃プラの処理量、及び予測動向
3．欧米、日本、中国のプラ需要、廃プラの処理量、及び予測動向（ケミカルリサイクル）
＜2＞ケミカルリサイクル
1．ケミカルリサイクルの種類
2．ケミカルリサイクルの手法別の動向とその背景
3．解重合法
4．熱分解法
5．ガス化法
【第Ⅱ編 リサイクルPET（rPET）】
＜1＞rPETの特徴
1．概要
2．rPET樹脂の品質に与える影響、課題と対策
3．PETボトル自主設計ガイドライン
4．PETボトルの種類
5．国内動向
・使用済みペットボトルの価格
・使用済みペットボトルの落札単価推移
・水平リサイクル
・rPETの供給動向
・ブランドオーナーのビジネス戦略
キリンビール
キリンビバレッジ
アサヒ飲料、伊藤園、キリンビバレッジ
アサヒ飲料
サントリー食品インターナショナル
大塚製薬
セブン＆アイ・ホールディングス
サミット
トムラ・ジャパン
ローソン
ファミリーマート
・rPETメーカー（リサイクラー）のビジネス戦略
協栄産業
遠東石塚グリーンペット
協栄 J&T 環境
豊通ペットリサイクルシステムズ
サーキ ュラーペット
・rPETの用途別利用料
＜2＞PETボトルを構成する素材
1．概要
2．プラスチッククロージャー
・概要
・製造プロセス
・クロージャーに要求される機能
・業界分析
・企業動向
Origin Materials
アサヒグループジャパン、双日プラネット、日本クロージャー
三井化学、プライムポリマー、日本山村硝子
3．ラベル
・概要
・業界分析
・企業動向
東洋紡
東洋紡、コカ･コーラ ボトラーズジャパ ン、遠東新世紀、フジシール
フジシール
キリンホールディングス
キリンビバレッジ
サントリー
Suntory Beverage and Food Europe（SBFE）
アサヒ飲料 など
【第Ⅲ編 PETボトルのリサイクル】
＜1＞PETボトルのマテリアルリサイクル
1．概要
2．マテリアルリサイクルの課題
3．業界分析
4．国内のマテリアルリサイクルされた廃プラスチッ ク量
・業界分析（国内）
5．欧州の技術動向とその背景
6．企業動向
ALPLA Group
ALPLA Group、Ecohelp、United Polymer Trading (UPT)
ALPLA Group、FROMM Group
Envicco
PAAG
Aloxe
ENGEL など
7．AI・IoT・ロボティクス
・概要
・企業動向
Recycleye
Digimarc
Veridis
Unilever、Alibaba
＜2＞PETボトルのケミカルリサイクル
1．概要
2．PETボトルのケミカルリサイクル法の種類と動向
3．業界分析
4．解重合
・グリコリシス法
Ioniqa Technologies
Koch Technology Solutions (KTS)、Ioniqa Technologies
JEPLAN（旧日本環境設計）
ペットリファインテクノロジー など
・メタノリス法
Loop Industries
Loop Industries、Eastman Chemical
Eastman Chemical
SK Chemicals など
・アルカリ分解法
キリンホールディングス
産業技術総合研究所
・マイクロ波
Gr3n
Intecsa Industrial
NextChem
大阪大学
崇城大学
・バイオリサイクル
Carbios
TechnipFMC
On、Patagonia、PUMA、Salomon
Solvay など
＜3＞洗浄方法
1．概要
2．企業動向
双日マシナリー
ウツミリサイクルシステムズ
MacDermid Enthone
協栄産業
リンテック
＜4＞重合触媒
1．概要
2．業界分析
3．企業動向
帝人
東洋紡
岩谷産業
東レ
三菱マテリアル電子化成
ユニチカ
＜5＞ 固相重合
1．概要
2．技術分析
3．企業動向
INVISTA
POLYMETRIX（旧:Buhler）
Uhde Inventa-Fischer Polycondensation Technologies
Bepex International
ホソカワミクロン
大阪冷研
＜6＞パラキシレン
1．概要
2．業界分析
3．NEDO
4．開発動向
川崎重工業
千代田化工建設、ハイケム、富山大学
富山大学
＜7＞添加剤
1．概要
2．rPETの課題
3．企業動向
ADEKA
東洋紡エムシー
キヤノン
＜8＞トレイサビリティ付き再生プラスチック材
1．概要
2．企業動向
東レ
帝人、チムニー、JEM
三井化学
DIC、SAP
旭化成 など
【第Ⅳ編 バイオプラスチック】
＜1＞バイオ PET
1．概要
2．製造法
3．バイオPETの種類
4．用途
5．業界分析
6．企業動向
Coca-Cola
サントリー
東洋紡
アサヒ飲料
NaturALL Bottle Alliance など
7．企業動向（バイオMEG）
Indian Glucols
双日
東レ
台湾緑醇（GTC）
8．企業動向（バイオPTA）
Coca-Cola、Virent、Gevo、Avantium
Anellotech
Virent
Genomatica
NESTE、サントリーホールディングス、ENEOS、三菱商事 など
＜2＞PEF
1．概要
2．製造法
3．PEF Textile Community
4．業界分析
5．企業動向
Avantium
東洋紡
Antex
Sukano
Kvadrat
Origin Material、Husky technologies
＜3＞バイオPTT
1．概要
2．製造法
3．用途
4．業界分析
5．微生物と産業利用
6．企業動向
DuPont
帝人フロンティア
東レ
旭化成アドバ ンス
ユニチカトレイディング
太陽石油
＜4＞フランジカルボン酸（FDCA）
1．概要
2．製造法
3．用途
4．業界分析
5．微生物と産業利用
6．企業動向
Origin Materials
Avantium、Origin Material
Origin Materials、Indorama Ventures
Stora Enso
Stora Enso、Kolon Industries
CuRe Technology など
【第Ⅴ編 rPETの応用展開】
＜1＞リサイクル繊維
1．概要
2．主なリサイクル繊維の種類
・リサイクル合成繊維
3．業界分析
4．企業動向
東レ
帝人フロンティア
RePEaT
浙江建信佳人新材料（建信佳人）
BCD Group
Renewcell
Lenzing Group
Adidas
BASF、Inditex
Inditex など
＜2＞食品包装・容器
1．概要
2．包装材と包装廃棄物に関する規則案
3．業界分析
4．企業動向
Itelyum、Plasta Rei
ALBA Group Asia、VietCycle
Faerch
花王
Seufert
朝日化工 など
＜3＞rPETフィルム
1．概要
2．業界分析
3．企業動向
東レ
凸版印刷
グンゼ
RP東プラ
Kolon Industries
住友ベークライト など
4．MLCC製造用フィルム
・概要
・業界分析
・企業動向
TDK
村田製作所
ハリマ化成グループ
【第Ⅵ編 自動車】
＜1＞タイヤコード
1．概要
2．タイヤコード用繊維
3．業界分析
4．企業動向
SK chemicals、暁星先端素材（Hyosung Advanced Materials）、
Hankook Tire & Technology
LanzaTech
Michelin、Carbios
帝人フロンティア
Continental
Goodyear
＜2＞エアバッグ
1．概要
2．業界分析
3．企業動向
東洋紡
北日本紡績
＜3＞シートベルト
1．概要
2．業界分析
3．企業動向
トヨタ自動車
旭化成
SUMINOE GROUP
Renault
東洋紡
【第Ⅶ編 世界の動向】
＜1＞欧州
1．概要
2．EUプラスチック戦略
3．EUのプラスチック関連の環境戦略や法規制
4．European Plastics Pact
5．容器包装・容器包装廃棄物規則案
6．SUP指令
7．食品に接触する再生プラスチック製品に関する 規則
8．欧州の動向
＜2＞米国
1．概要
2．カリフォルニア州
3．米国環境保護庁（EPA）
4．US Plastics Pact
＜3＞日本
1．概要
2．プラスチック資源循環戦略
3．プラスチック新法
4．廃プラスチックの総排出量・有効利用量
＜4＞中国
1．概要
2．廃プラの輸入状況
3．中国におけるプラスチックの製品生産量と回収 再生量
4．中国におけるプラスチックの材料種別の回収状 況
5．中国のリサイクル事業の課題
6．中国の再生ペレットの品質
7．Green Recycled Plastics Supply Chain
＜5＞インド
1．概要
2．企業動向
Indorama Ventures
PepsiCo India
＜6＞インドネシア
1．概要
2．企業動向
Indorama Ventures
Unilever
丸紅
Rekosistem
味の素
＜7＞タイ
1．概要
2．企業動向
Indorama Ventures
帝人フロンティア
SCG Chemicals
ENVICCO
Polyplex
EcoBlue
新光合成繊維、三菱商事
＜8＞ベトナム
1．概要
2．企業動向
Coca-Cola Vietnam、Ocean Cleanup
リファインバース、豊田通商、
Toyotsu Safety & Automotive Components(TSAV)
＜9＞韓国
1．概要
2．企業動向
Lotte Chemical
Kolon Industries
LG Chem
SK Chemicals
