■概要■
・各種設備や輸送物の重大事故に繋がりかねない“腐食”!
・腐食のメカニズムから、各腐食現象の詳細、寿命予測、センシング・検出・モニタリング技術まで解説!
・さらに、耐腐食材料の開発、防食技術・維持管理技術についても紹介!
<1>腐食分野における国際規格の動向
・国際規格の構成
・腐食分野におけるISOの動向
・ISOにおける国際規格策定の動向
・国際規格策定に関する日本のあるべき姿
<2>腐食現象
1.腐食発生のメカニズム
・はじめに
・水溶液腐食の電気化学
・表面皮膜の働きと腐食の発生をもたらす皮膜破壊
2.大気腐食
・金属材料の大気腐食
・金属材料の大気模擬環境における腐食試験
・乾湿繰り返し試験
・乾湿繰り返し試験を用いた鉄および鉄鋼材料の腐食評価事例
・乾湿繰り返し試験を用いたアルミニウム材料の腐食評価事例
3.土壌腐食
・土壌腐食把握の必要性の芽生え
・土壌特性の把握の必要性
・土壌の特性
・NBSの研究によるアメリカ各地の土壌に4.0年間埋設された炭素鋼の腐食度
・「腐食が激しい」意味
・微生物腐食事例
4.海水腐食
・海水の主成分と定義
・海水にさらされる場合の環境
5.迷走電流腐食
・迷走電流腐食の定義
・迷走電流腐食の最初の発生とメカニズム
・迷走電流腐食の分類
・土壌埋設パイプラインが受ける電気的干渉によって発生する直流・交流迷走電流腐食リスク
・迷走電流腐食の防止基準
6.応力腐食割れ(SCC)
・はじめに
・SCCの特徴と分類
・SCC挙動とその評価
・試験方法
・寿命評価
7.水素脆化
・はじめに
・水素の吸着と侵入
・水素の拡散と輸送
・水素脆化メカニズム
・水素脆化のまとめと課題
8.腐食疲労
・腐食疲労現象
・腐食疲労試験方法
・腐食疲労機構と特徴
・腐食疲労強度改善
9.高温腐食
・はじめに
・金属の高温酸化
・酸化皮膜の生成と成長機構
・鉄鋼の高温酸化
・高温酸化対策
・おわりに
<3>腐食試験
1.屋外腐食試験の概要と試験データの活用
・はじめに
・大気暴露試験
・大気暴露試験データの活用
・おわりに
2.腐食試験の概要と腐食評価技術
・はじめに
・腐食試験の概要
・腐食評価技術
・おわりに
3.腐食促進試験機の開発
・腐食促進試験の歴史
・現状の腐食試験規格について
・腐食促進試験方法の発展と試験機の開発
・まとめ
<4>寿命予測
1.AIによる金属材料の腐食予測システムの開発
・はじめに
・腐食予測が必要なケース
・腐食機構
・腐食機構予知ルールベース型AI
・機械学習による劣化損傷機構選定AI
・生成AI
・将来性について
2.極値統計理論による腐食寿命評価
・はじめに
・極値統計理論の局部腐食評価への導入
・極値統計理論による寿命予測の適用例
-腐食したレールの最大錆厚推定-
<5>構造物の腐食センシング・検出・モニタリング技術
1.腐食による構造物の経年劣化と維持管理技術
・腐食による構造物の経年劣化
・構造物の維持管理
・点検方法
・効率的な維持管理の実現
2.電気化学ノイズ法を用いた腐食モニタリング技術の基礎
・はじめに
・電気化学ノイズの測定方法
・EN法による分極抵抗の推定
・EN法による局部腐食感受性の評価
3.赤外線を利用した鉄筋の腐食評価
・はじめに
・赤外線を用いた鉄筋コンクリート構造物の検査手法
・冷媒を用いた赤外線による鉄筋の腐食量の定量評価について
・おわりに
4.AI画像認識技術を活用した錆の自動検出技術
・AI画像認識技術
・深層学習による錆の学習
・精度
・運用
・おわりに
5.アコースティックエミッション法を用いた腐食検出・モニタリング技術
・はじめに
・AE法
・塩水滴下による鋼板の加速腐食試験中のAE計測
・おわりに
<6>耐腐食材料の開発
1.土木・建材向け高耐食めっき鋼板の開発
・はじめに
・高耐食めっき鋼板ZAM?,スーパーダイマ?
・次世代高耐食めっき鋼板ZEXEED?
2.高効率廃棄物発電ボイラ用ステンレス鋼管QSX5の開発
・開発の背景
・開発の経緯
・QSX5の諸性質
・採用実績
・おわりに
3.耐食チタン合金AKOTの開発
・チタンの耐食性と耐食チタン合金
・Ti-Ni-Pd-Ru合金へのCrの添加
・Ti-Ni-(Pd, Ru)-Cr合金(AKOT)の耐食性と電気化学的挙動
・AKOTの耐食性発現メカニズム
4.マテリアルズ・インフォマティクスによる金属材料の耐腐食性の向上技術
・はじめに
・概要
・ESM-RISM法を用いたTafel外挿による腐食電位の計算方法
・材料/水溶液界面モデルの計算詳細
・腐食電位の計算結果
・機械学習モデルによる腐食電位の補完
・おわりに
<7>金属・構造物の腐食防止・維持管理技術
1.カソード防食
・カソード防食の定義
・カソード防食の概念
・カソード防食の原理
・カソード防食基準策定までの道のり
・2024年現在策定されているカソード防食基準
・カソード防食の適用例
2.環境に配慮した防錆油の開発
・はじめに
・防錆油の組成
・防錆油の種類
・環境に配慮した防錆油
・新たな付加価値を付与した防錆油について
・将来の防錆油
・おわりに
3.重防食塗装の開発
・塗装による防食
・重防食塗装とは
・鋼構造物の防食塗装の進化
・重防食塗装としてのC-5塗装系の詳細
・安価重防食塗装の開発
・まとめ
4.溶射による金属の防食技術
・はじめに
・溶射材料
・溶射法
・溶射皮膜の腐食メカニズム
・溶射皮膜の耐食性評価
・溶射皮膜の欠陥および封孔処理
5.高速道路における鋼橋の防食技術
・はじめに
・NEXCOの管理道路の現状
・鋼橋の防食技術
・維持管理の効率化
・新技術の採用
・おわりに
6.鋼鉄道橋の維持管理
・はじめに
・鋼鉄道橋の塗装方法
・塗替え施工
・近年の鋼鉄道橋の維持管理上の課題
7.海外の水道管の維持管理動向
・水道管の歴史
・ダクタイル鉄管の導入
・海外の水道管維持管理動向
・ダクタイル鉄管の外面腐食防止システム
・日本の水道事業
8.AIを用いた桟橋の残存耐力評価技術
・はじめに
・開発技術の概要
・開発技術を用いた残存耐力の評価
・実桟橋への適用と画像情報を用いたAI技術の開発
・おわりに
■監修者■
梶山 文夫
ISO/TC156/WG10 日本主査/電食防止研究委員会 顧問