■ポイント■
・2023年度の電子書籍市場規模を発表
・豪華著者陣による最新概況徹底解説と、今後の展望
・電子コミック・Webtoonについて詳細な解説を掲載
・ウェブ小説について詳細な解説を掲載
・1万人を対象とした利用率調査を実施
・電子書籍利用者約3500人への調査を実施(うち有料電子書籍利用者約1600人)
・上記ユーザー調査結果のグラフ・図表データ(EXCEL形式)を収録
・今年で22年目を迎える業界定番の1冊・最新概況、業界構造やビジネス構造など徹底分析
■概要■
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、デジタルコンテンツのニーズは高まり電子書籍の利用は急速に拡大した。しかし、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行とともにリアルへ消費が戻り消費者の余暇の過ごし方も多様化している。生活がコロナ以前に戻りつつある中で、インフレが進み消費マインドが低下するなど電子書籍市場への追い風はなくなり市場成長は緩やかになっている。電子書籍ストアやアプリにおいては、マーケティング力やグループ力、作品力の高さ等により引き続き成長をしているところと、苦戦を強いられているところの差がより顕著になってきている。
一方、電子書籍が一般化する中で、多メディア展開やECとの連動などを見据え電子コミックをベースとしたIP戦略が重視されるようになり、各プレイヤーがどのようにオリジナルコンテンツに取り組み、ビジネスを展開しているかにも注目が集まっている。また、Webtoonと呼ばれる縦スクロールのコミックについてもようやく日本産の作品でヒットが生まれ始めている。
本調査報告書は、このような電子書籍市場について、市場規模、国内及びアメリカの電子書籍分野で理解すべき最新動向、各関連プレイヤーの動向、ユーザーの電子書籍の利用動向など多角的に分析している。さらに、本年度版では電子コミック及びWebtoonの動向、IP展開の起点とも言えるウェブ小説に関して詳細な解説を掲載している。
また、ユーザー調査においては、スマホユーザーを対象とした電子書籍の利用率調査、電子書籍利用者に限定して利用実態を聞く調査の二本立てとなっている。
■執筆者■
落合 早苗
O2O Book Biz 株式会社代表取締役社長
一般社団法人日本出版インフラセンター特別委員
アクセシブル・ブックス・サポートセンター(ABSC)センター長
真柴 涼
Bunshun Tech ZERO合同会社 所属
まつもとあつし
ジャーナリスト・コンテンツプロデューサー・研究者
(専修大学文学部ジャーナリズム学科特任教授)。
菊池 健
一般社団法人MANGA総合研究所所長/マスケット合同会社代表
飯田 一史
出版社勤務を経て、ライターに。Yahoo!ニュース個人オーサー。
インプレス総合研究所
<1>電子書籍の市場規模
1.電子書籍ビジネスの定義
2.電子書籍ビジネスの沿革
3.電子書籍市場規模の推移
・市場規模の推移
・ジャンル別市場規模の内訳
<2>国内の電子書籍ビジネスの最新動向
1.電子書籍市場のこの1年間の主な出来事
2.電子書籍のビジネスモデル
・ストア型モデル
・レンタルモデル
・サブスクリプションモデル
・メディア型モデル
3.ストア・アプリの動向
4.取次事業者の動向
・概要
・多角化する取次事業者のビジネスモデル
5.電子図書館サービスの動向
・公共図書館・機関向け電子図書館の動向
・子ども向け読み放題サービス
・国立国会図書館の動向
6.オーディオブックの動向
7.今後の展望
<3>電子コミック・Webtoonの最新動向
1.多様化する制作の現場と作品展開メディアの変化
・多様化する出版の現場
・作品展開メディアの変化
2.電子書籍ストア・電子取次の動向とビジネスモデルの変化
・電子書籍ストアの動向
・電子取次の動向
・ビジネスモデルの変化:「先行配信」「協業モデル」の隆盛
3.Webtoonの「今」と「これから」
・Webtoonを制作する国内外のプレイヤーの動向
・「カラーリング」について
・現状の課題と、今後の「可能性」について
4.メディア化とIP戦略
・マンガ出版--IP量産のバリューチェーン
・出版社の事業戦略の核となったIP
・SNSは認知・共感獲得のメインプラットフォームに
・海外メディア展開の鍵を握るWebtoon
5.新人育成の動向
・新人漫画家を取り巻く環境変化
・大型化、機能特化していく新人賞
・グローバル展開
・様々なユニークな取り組み、新たな取り組み
・複数社跨がるコラボとマッチング
6.今後の展望
・2024年は、電子コミックやマンガにとってどんな年か?
・栄枯盛衰に接ぎ穂してきた、漫画市場成長の歴史は続くのか
・海外漫画市場とWebtoon
・IP展開
・新たなプレイヤーの参入と、日本の国策
<4>ウェブ小説の最新動向
1.ウェブ小説とは
・定義
・代表的なサービス
2.ビジネスモデル
・日本のウェブ小説事業者のビジネスモデル
・日本のウェブ小説事業者の顧客獲得手段
・中国と韓国のウェブ小説のビジネスモデルと市場規模
3.電子書籍事業者にとってのウェブ小説の価値
・IPの源流としてのウェブ小説
・トレンドセッティング機能
・文芸市場に占めるウェブ小説書籍化の割合
・雑誌の3機能を代替するウェブ小説プラットフォーム
・ウェブ小説とデジタルコミックの親和性
4.日本におけるウェブ小説販売モデルの困難
・オンライン小説販売モデル小史
・ウェブ小説書籍化モデルとの並立しがたさ
5.IPの「展開先」としてのウェブ小説
6.結語
<5>米国の電子書籍ビジネスの最新動向
1.市場規模とトレンド
・一般書市場の動向
・オーディオブック市場
2.米国電子書籍関連のトピックス
・生成AIと作家の関係
・電子書籍書店とライセンス
・電子書籍と個人情報
・電子図書館
・生成AIと電子書籍の粗製濫造
3.電子書籍の課題と展望
<6>電子書籍ストア・サービスの動向
1.ストア型モデル
・楽天Kobo電子書籍ストア
・ブックライブ
・honto
・めちゃコミック
・コミックシーモア
・ebookjapan
・U-NEXT
・DMMブックス
・audiobook.jp
・Kindleストア
2.レンタルモデル
・Renta!
3.メディア型モデル
・LINEマンガ
・少年ジャンプ+
・ピッコマ
4.電子図書館モデル
・LibrariE & TRC-DL(図書館流通センター電子図書館サービス)
<7>モバイルユーザーの電子書籍利用実態
1.調査概要
・調査概要
2.留意事項
・集計方法について
・誤差について
3.回答者のプロフィール
4.モバイルユーザーの電子書籍利用状況
・モバイル機器利用者の電子書籍の利用率
・マンガ・書籍・雑誌の購読状況(紙及び電子)
・オーディオブック利用率
・電子書籍利用者数の増加率
・利用者のプロフィール
・海賊版サイトの認知状況
・電子図書館の利用率と利用意向
5.電子書籍者の利用実態
・読む電子書籍のジャンル
・利用しているサービスやアプリと購入・課金しているサービスやアプリ
・電子書籍を読むときや読む場所
・電子書籍を読む量と手段
・評価
・購入・課金状況
・縦スクロールのマンガの利用状況
<掲載資料一覧>
・電子書籍市場規模の推移
・電子書籍市場規模のジャンル別内訳
・この1年間の電子書籍に関わる主な出来事
・主な電子書籍ストア/アプリの販売モデル
・主なマンガアプリの概要とダウンロード数
・利用している電子書籍ストアやアプリTop20(複数回答)
・利用しているもののうち購入・課金したことのあるストアやアプリ(複数回答)
・マンガインターナショナル合同会社設立
・「子供の科学」(誠文堂新光社)NFTデジタル特典キャンペーン
・電子図書館サービスの導入公共図書館数の推移
・国立国会図書館の個人向けデジタル化資料送信サービス
・主なオーディオブック配信サービス比較
・audiobook.jpの会員数の伸び
・audibleの2023年オーディオブックTop10
・オーディオブックの利用経験と利用意向
・Web漫画誌「コミックバンチKai」
・「カドコミアプリ」イメージ
・「チャンピオンクロス」イメージ画像
・ Webマンガビューワ「GigaViewer for Web」を採用しているサービス
・「Amazon Fliptoon (フリップトゥーン)」イメージ画像
・KADOKAWAとコミックシーモアによる先行配信作品 『拝啓見知らぬ旦那様、離婚していただきます』
・『オークの樹の下』イメージ画像
・「ラバコ/コミックシーモア」での独占先行配信
・「めちゃコミック×コミックなにとぞ」による独占先行配信
・ Webtoonカオスマップ(2023年6月)
・『神血の救世主〜0.00000001%を引き当て最強へ〜』
・『夫の家庭を壊すまで』イメージ画像
・「ジャンプTOON」イメージ画像
・『終末のワルキューレ 総天然色』イメージ画像
・「Pikalo」WEBサイト
・『夫を社会的に抹殺する5つの方法』
・ピッコマで先行配信されるバンダナコミックのオリジナル3作品
・マンガを巡る2段階のバリューチェーン
・マーケティングファネル:ダブルファネル
・アニメ産業ウィンドウ別市場推移(広義のアニメ市場/単位:億円)
・ Netflix 2023年下半期ランキングにおける日本のアニメ・ドラマ上位10作品
・huluにおける検索結果
・ MANGA Plus by SHUEISHA アプリページ
・『ガンダム 水星の魔女』の配信話と公式X(旧Twitter)アカウントのフォローワー数の推移
・アニメのワンシーンが添付されたXのポスト例(『葬送のフリーレン』第25話)
・月額の分配金が1億2000万円となったことを伝えるXのポスト
・「Amazon Fliptoon 縦読みマンガ大賞」
・「集英社青年漫画新人大賞」告知誌面
・「ビーボーイ創作BL大賞Extra 設定だけ考えたBL大賞」
・「Global Comic Awards」告知画像 など
■調査概要■
<電子書籍の利用率調査>
調査対象 :atocos株式会社 スマートアンサーの保有するアンケートパネル
有効回答数 :10,360サンプル
サンプリング :性年齢階層別スマートフォンでのインターネット利用人口構成比
(総務省 通信利用動向調査)に可能な限り整合するように抽出。
ただし、年代により回収率が異なっており母集団との乖離が見られるため、比重調整を行った上で分析している
調査手法 :スマートフォン・タブレットのアプリ上でのアンケート
調査期間 :2024年5月20日〜27日
<電子書籍利用実態調査>
調査対象 :利用率調査で電子書籍を利用していると回答した人
有効回答数 :3,518サンプル(うち有料利用者1,598)
調査手法 :スマートフォン・タブレットのアプリ上でのアンケート
調査期間 :2024年5月27日〜6月4日