SSK 株式会社 新社会システム総合研究所

シリコンと化合物半導体の超精密・微細加工プロセス技術

-工程別加工技術の基礎と最新動向-

商品No.
R02V1070
出版月
2024年 6月
価格

印刷タイプ 99,000円 (税込)

ページ数
B5判 436ページ
発行<調査・編集>(株)シーエムシー出版
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レポート内容
■ポイント■
 ・日の丸半導体の復活に向け、開発が進められる半導体の製造技術! その核となる精密加工技術を詳解!!
 ・硬度や脆性により加工が難しい化合物半導体の精密加工技術についても詳解!
 ・スライシング・エッチング・ダイシング・CMPなど各プロセスの最新動向を詳解!

■概要■
 本書では、現状の超精密加工処理・計測評価技術を確実に把握・理解できるようにと新たに企画したもので、半導体デバイスの基本材料「シリコン基板」とグリーンデバイスとして脚光を浴びているGaN、SiCなど「化合物半導体」を主対象にして、ウエハ化するためのスライシング技術、中間加工としてのラッピング・研削加工技術ならびにエッチング技術、そして最終加工と位置付けられるCMP技術と精密洗浄技術、実装技術に欠かせないダイシング技術などの各種の工程別加工技術を骨格としている。
 更に、加工技術と車の両輪関係にある計測・評価技術を取り上げている。
これらの加工技術を理解したたうえで、現在各界から注目されている将来加工技術の事例を示した。
 以上のように、加工工程別加工技術の基礎とその技術の最新動向について、著名な研究者・技術者が分かり易く執筆されているので、シンギュラリティの到来を前提とした未来像と取り組むべき課題などが明確になるものと確信する。
 本書が革新的進化を目指すための一助になれば幸甚である。
-CONTENTS-
【総論-半導体Siと化合物半導体の超精密加工プロセス技術とその基本加工技術、そして最新動向の概略-】
1.はじめに
2.基本となるシリコン(Si)半導体の加工プロセスと平坦化CMPの現状と将来
3.次世代3次元異種混載デバイスを念頭にした化合物半導体基板の加工プロセスの課題
  -超難加工材/ SiC、GaN、Diamondの加工プロセスはどうあるべきかー
4.おわりに
  -More Basic CMPとMore than CMP、そしてBeyond CMP技術を目指す-

【スライシング 編】
<1>各種結晶材料のウエハ化切断法とその特徴
1.はじめに
2.マルチワイヤソー
3.新しいウエハ化切断法

<2>マルチワイヤソーによる半導体材料の切断加工
1.はじめに
2.マルチワイヤソー
3.遊離砥粒方式のマルチワイヤソー
4.固定砥粒方式マルチワイヤソー(ダイヤモンドワイヤソー)
5.樹脂コーティングワイヤを用いた延性モード加工
6.おわりに

<3>レーザスライシングによる半導体材料の精密切断
1.はじめに
2.レーザスライシング法の原理
3.単結晶シリコンのスライシング
4.単結晶SiCのレーザスライシング
5.おわりに

<4>マルチワイヤ放電スライシング
1.はじめに
2.マルチワイヤ放電スライシング装置の構成と高速ワイヤ走行の必要性
3.グループ給電方式による放電スライシング
4.おわりに

<5>レーザスライスによるGaN基板の切り出し加工
1.はじめに
2.レーザスライスされたGaN基板
3.レーザスライスの原理、コンセプトの変遷
4.レーザスライス後の利用性確認
5.おわりに

【ラッピング・研削 編】
<6>ウエハのラッピングと研削加工の基礎・動向
1.はじめに
2.ラッピング技術
3.研削加工技術

<7>ELIDによる研削と固定砥粒ラッピング
1.ELID研削法
2.シリコンウェーハのELIDロータリ研削
3.ELIDロータリ研削における加工面粗さ改善の試み
4.ELIDによる固定砥粒ラッピング

<8>電界砥粒制御技術による高効率ラッピング技術
1.はじめに
2.電界砥粒制御技術
3.電界ラッピング技術
4.電界ラッピング技術による研磨特性の評価方法
5.電界ラッピング技術によるサファイア基板の研磨特性
6.おわりに

<9>両面ラッピング装置と最新動向
1.はじめに
2.両面ラッピング装置の歴史
3.ラッピング装置の機構
4.シリコンウエーハのラッピング
5.ラッピング装置の最新動向

<10>大口径ウエハのラッピングと両頭研削の動向
1.はじめに
2.ウエハ仕様の変化
3.加工技術の特徴
4.シリコンウエハの両面同時ラッピング
5.SiCウエハの両面同時ラッピング
6.シリコンウエハの両頭研削技術
7.SiCウエハの両頭研削技術
8.まとめ

<11>SiCパワー半導体基板の研削/研磨加工
1.はじめに
2.SiCウエハ加工プロセスの特徴とSiとの違い
3.陽極酸化反応を利用した電解研磨技術
4.おわりに

<12>高剛性研削盤による難削材の最先端加工技術
1.はじめに
2.従来型研削盤と高剛性研削盤
3.SiC研削プロセス
4.今後の課題と展望

【エッチング 編】
<13>半導体製造プロセスにおけるエッチング技術の先端課題と開発事例
1.はじめに
2.半導体集積回路の開発動向とエッチングの先端課題
3.エッチングの開発事例

<14>GaN系デバイスに向けたプラズマエッチング技術
1.はじめに
2.GaN光電気化学エッチング
3.GaNプラズマエッチングのガス選定
4.基板昇温エッチング塩素プラズマ
5.光の影響
6.原子層エッチング
7.最後に

<15>反応性イオンエッチング・原子層エッチングの反応機構
1.はじめに
2.エッチング反応
3.シリコンエッチングプロセス
4.まとめ

<16>シリコンおよび次世代デバイス材料のウェットエッチング加工
1.はじめに
2.単結晶シリコンのウェットエッチング加工
3.次世代デバイス材料のウェットエッチング加工
4.おわりに

【CMP 編】
<17>ベアSiウェーハとデバイス化ウェーハのCMP技術の基本と動向
1.はじめに
2.ベアSiウェーハの製造工程
3.ベアSiウェーハのCMP技術
4.デバイス化ウェーハのCMP導入の歴史
5.デバイス化ウェーハ用CMP装置と技術
6.おわりに

<18>半導体デバイス製造におけるCMP(Chemical Mechanical Planarization)
1.緒言
2.研磨装置とスラリー
3.洗浄装置とウエハー容器(FOUP)
4.半導体製造プロセスへの適用

<19>CMPプロセスとスラリー・後洗浄技術のトレンド
1.はじめに
2.CMPプロセスとスラリー
3.半導体基板洗浄の原理とメカニズム
4.CMP後洗浄剤の機能設計
5.微細配線における課題と対策
6.おわりに

<20>CMP用パッドコンディショナ開発動向
1.CMPプロセスにおけるパッドコンディショナの役割について
2.コンディショニング条件とパッド表面性状について
3.今後の開発動向

<21>CMP用のパッドと動向
1.はじめに
2.CMPパッドの概要
3.研磨パッドの構成要素
4.CMPパッドとコンディショニング
5.研磨パッド表面状態の計測について
6.今後のCMP研磨パッドの方向性

<22>SiC半導体のCMPとポリシングの課題
1.はじめに
2.SiC半導体基板研磨の基礎
3.SiC半導体基板の多段研磨による高品質化
4. SiC半導体基板の実際の研磨プロセス
5.おわりに

【精密洗浄 編】
<23>精密洗浄の基礎と半導体ウェーハへの応用
1.はじめに
2 精密洗浄の基礎
3.半導体基板の基本的洗浄法と課題
4.洗浄方法の改良例と考え方
5.洗浄・リンスにおける表面ラフネスの増大と低減策
6.表面材質に応じた洗浄の考え方
7.乾燥とウォーターマーク対策
8.おわりに

<24>CMPとそれに関わる洗浄技術
1.はじめに
2.研磨後の洗浄
3.RCA洗浄の基本
4.HF/H2O、SC2の問題点
5.洗浄装置に要求される超純水のレベル

<25>シリコンウェーハ表面の精密洗浄技術
1.はじめに
2.半導体微細化に向けた洗浄の課題と対策
3.ドライエッチングの応用としてのドライクリーニングへの期待
4.Siウェーハ大口径化に向けた洗浄
5.将来に向けた洗浄の課題
6.おわりに

【ダイシング 編】
<26>薄片化デバイスの後工程プロセスとダイシングの動向
1.はじめに
2.薄片化デバイスの切断プロセス:ブレードダイシング技術
3.薄片化デバイスの切断プロセス:IR(Infrared )レーザダイシング技術
4.薄片化デバイスの切断プロセス:UV(Ultraviolet)レーザダイシング技術
5.おわりに

<27>ブレードダイシングの基礎と今後の展開
1.はじめに
2.ダイシングの基本
3.次世代ダイシングブレードの開発
4.まとめ

<28>プラズマダイシングによるダメージレス加工技術
1.はじめに
2.プラズマダイシング工法の特徴と4つのメリット
3.プラズマダイシング装置
4.プラズマダイシング工法のプロセスフロー
5.プラズマダイシングによる加工応用事例
6.最後に

<29>ステルスダイシングの基礎と動向
1.はじめに
2.ステルスダイシング技術の概要と特徴
3.レーザ集光過程
4.シリコンへのパルスレーザ照射と改質域の性状
5.適用例の拡大と今後の展開

【計測・評価 編】
<30>加工面性状の各種測定・評価法の分類と動向
1.はじめに
2.主なウエハの評価項目と測定原理
3.ナノメートルオーダーの計測標準と国際比較

<31>AFMの測定原理と動向
1.はじめに
2.AFMの動作原理と測定モード
3.AFMによる電気特性計測
4.最近の技術動向

<32>白色干渉計を応用した表面粗さ・形状測定機(ZYGO)
1.緒言
2.垂直走査型低コヒーレンス干渉法
3.Zygo白色干渉計の利点
4.二次元触針測定方式との相関性
5.三次元各種Sパラメータの応用される場面
6.平面における三次元方式の測定及び解析について
7.異なる粗さのサンプルにおける実際の測定事例
8.結言

<33>光ヘテロダイン干渉を使用した表面粗さ・形状測定器
1.はじめに
2.新しいナノレベル光学装置開発のきっかけ
3.ナノメートルレベルの表面性状が測定できる測定法について
4.光ヘテロダイン干渉計測について
5.高さ測定精度の検証
6.測定対象物について
7.計測プログラムについて
8.おわりに

<34>ナノインデンテーションを活用した材料特性評価
1.はじめに
2.材料特性の評価法
3.測定例
4.メゾテスティング
5.おわりに

<35>トライボロジー技術と評価の動向
1.はじめに
2.アブレシブ摩耗を利用したウエハ加工
3.露光および搬送装置の超精密位置決め
4.大気・真空遮断用シール

<36>粒子径・ゼータ電位・膜厚測定技術の原理と動向
1.はじめに
2.光散乱法を用いた粒子径・ゼータ電位測定
3.反射分光法を用いた膜厚測定
4.おわりに

<37>ダイナミック電気化学測定評価装置と応用事例
1.はじめに
2.ダイナミック電気化学測定評価装置(d-EC)の概要
3.ダイナミック電気化学計測システムを用いた応用事例
4.まとめ

【脚光を浴びる将来的加工技術 編】
<38>将来の次世代加工技術を志向する加工技術開発の必要性・考え方
1.はじめに
2.次世代加工技術開発の方向性
3.次世代結晶基板材料に対する技術開発の指針
  〜GaN基板のコロイダルシリカCMPを例に〜
4.最終基板品質を意識した次世代加工技術開発の重要性
5.まとめ

<39>ガスクラスターイオンビーム(GCIB)加工技術の動向
1.はじめに
2.ガスクラスターイオンビーム(GCIB)の発生
3.GCIB装置の概要
4.GCIBに依る加工の特徴
5.超平滑化加工技術の動向
6.まとめ

<40>固体電解質を用いた電気化学メカニカルポリシング
1.はじめに
2.提案するECMPの原理
3.ECMP装置構成
4.研磨特性
5.おわりに

■監修■
土肥 俊郎
九州大学・埼玉大学 名誉教授/(株)Doi Laboratory
會田 英雄
長岡技術科学大学
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