病院の減災対策と被災時の看護の役割
〜未知の事態に直面したとき入院患者と職員を守るために何をすべきか〜
東京都立広尾病院 減災対策支援センター 部長
博士(工学)、社会医学系専門医・指導医
中島 康(なかじま やすし) 氏
未知の事態に直面し、入院患者や入所者を守り抜かなければならない時に、我々はどうやって最適解を導けばよいのでしょうか。
必要な行動は、
1)現状を冷静に見極める、
2)今までの業務と訓練とマニュアル等の中からこれからの状況に適応可能な手技や規則を分類する、
3)可能な限り単純な方法で対応を始める、
4)実行しながら適宜変更した新しい規則を職員で共有する、という組織の可塑性を保つことです。
3つの着眼点と様々なコツをお伝えします。
1.「減災対策」をしませんか? -業務仕分け-
2.「前年・前例踏襲」から一歩離れませんか? -訓練-
3.「今まで」を見つめ直し「これから」を始めよう -マニュアル・BCP-
清泉女学院大学 看護学部
看護学科 教授
小原 真理子(おはら まりこ) 氏
被災地内病院の災害発生時における看護の役割は、多数傷病者を受け入れるための看護管理や入院患者と職員を守るための病棟看護リーダーによる情報・判断・行動が求められます。病棟看護リーダーに必要な情報・判断・行動とは何でしょうか。
過去の地震災害時にリーダーシップをとって活動した看護職が、
1)判断・行動する際に活用した情報は何か。
2)得た情報から何を判断したのか。
3)得た情報を判断した結果、どのような行動をしたのか。
実際のリーダー看護職を対象に面接を通して分析した結果をお伝えします。
1.発災直後、病棟リーダー看護職に必要な情報・判断・行動とは何か?分析結果から
2.分析結果を発災直後、病棟看護活動のCSCA3Tsに整合させると
3.災害看護教育に活かすDVD
『被災病院における発災直後の看護活動-看護師に必要な情報・判断・行動とは何か』の作成、作成のねらいと効果
1996年 奈良県立医科大学 卒業
東京都立駒込病院 外科レジデント/東京都立広尾病院 救命救急センター・救急診療科 責任医長
2011年 岩手大学 大学院工学研究科 生産開発工学 修了
2015年 開発コンサルタントとして、ASEANやスリランカでODA事業に参画
東京都立広尾病院 減災対策支援室 副室長
2020年 東京都立広尾病院 減災対策支援センター 部長(現職)
1999年 日本赤十字武蔵野短期大学看護学科、准教授・教授
2003年度 杏林大学国際協力研究科国際開発問題専攻 博士課程修了
2005年 日本赤十字看護大学看護学部・看護学研究科、教授
2011年 東日本大震災被災者支援活動(継続的に参加)
2014年 JICAインドネシア災害看護教育短期専門家(2年間断続的に参加)
2019年 清泉女学院大学看護学部看護学科・看護学研究科、 教授(現職)