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No.R06R0008

英国の経験から学ぶ電気小売事業者のための企業戦略・マーケティング戦略

出版日 2015年10月
価格
PDFタイプ 162,000円(税込)
ページ数 117ページ
発行<調査・編集> (株)ロンドン・リサーチ・インターナショナル
備考 PDFデータファイルはメール添付にてのお渡しになります。

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レポート内容

■ポイント■
・英国の15年間の自由化の経験から学ぶ戦略的ヒント
・今日の成熟した市場に至るまでの戦略的変換
・インカンベントと新規参入者の企業戦略・ビジネスモデル
・セグメンテーションを含むマーケティング戦略と施策の成功・失敗例
・インカンベントの9電力が直面する可能性のあるリスク

■概要■
 1990年代末に自由化された英国の家庭用電気小売市場は、成熟した競争市場である。現在、市場では6大事業者と約30の新規事業者が激しい競争を展開している。前者は発電と小売の両事業を行うビジネスモデルを採用しており、6社を合わせた発電市場そして小売市場におけるシェアはそれぞれ7割と9割である。近年、後者の勢力拡大は顕著で、それらの多くはこれまでになかったビジネスモデルをもって競争に臨んでいる。
 6つという比較的多い数の事業者が自由化された市場で対等に、そして発電も含め、市場をほぼ独占しながら競争している例は世界でも珍しい。日本も自由化後、現在の9電力が国内の発電所の大半を所有しながら対等に、そして市場をほぼ独占しながら競争するものと想像される。新規参入者も多く見込まれており、日英の市場は基本的な構造において似通っていると言える。それ故に、英国における15年間の経験は日本における競争市場の展開を予測する上で参考になる。
 日本では少なくとも当初は、競争力のある価格、様々なあるいは特徴のあるサービス、そして豊富なタリフメニューという3要素を組み合わせたマーケティング戦略が取られると予想される。各種のマーケティングチャンネルが使われるであろうが、電気という商品の特殊性から、多少強引な戸別訪問が頻繁に行われることが予想される。英国におけるこの戸別訪問そして複雑なタリフメニュー等に起因する小売事業者の不祥事、そしてその結果としてのブランドの毀損はマーケティング戦略を考える上で参考になると考えられる。マーケティングがタクティカルな策に始終する傾向がある中、長期的な視野に立った戦略を練る必要がある。
 小売市場の自由化は電力会社の企業戦略を一変させる。トップマネジメントは上流のガス資産への投資とガスのトレーディング、下流の小売、そしてその間の発電をいかにバランスをとり、発展させてゆくかという課題に取り組まなければならない。加えて新規参入者も含めて、制度変更の可能性という規制リスクについて備えておかねばならない。更にはこれまで以上に顧客を理解し、顧客市場の適切なセグメント化による、効率的で効果的なマーケティング、そしてそれに伴うITインフラの準備が必要となる。このようなことも、本書で言及・解説する英国の経験から様々な示唆を得ることができると考える。
 本書は英国でエネルギーを専門とするコンサルティング会社を長年に渡り経営する日本人コンサルタントが、彼が直接的に経験してきた英国の電気・ガス市場の自由化の始まりから今日までの流れを、主に小売事業者の企業(経営)・マーケティング戦略の観点から概説する。本書は電気事業者のみならず、政策立案そしてIT、マーケティング等、電力セクター企業へサービスを提供する企業の方々にとっても有益であると考える。

-CONTENTS-

名称・略語一覧

1.はじめに
2.英国における家庭用電気市場の自由化の歴史
 ・エネルギーセクター改革の歩み
 ・アンバンドリング後の発電セクター
 ・アンバンドリング後の配電セクター
 ・アンバンドリング後の小売りセクター
3.家庭用電気市場の自由化に対する企業戦略
 ・電力規制機関の戦略
 ・インカンベントの戦略
 ・新規参入者の戦略
 ・British Gasの戦略的失敗
4.市場自由化後のセクター動向
 ・電気料金
 ・スウィッチング率
 ・市場のシェア
 ・6大小売事業者の事業戦略
 ・British Gasの戦略転換
 ・新規参入事業者とビジネスモデル
 ・6大小売事業者に対する批判と小売市場の精査
5.マーケティング戦略
 ・セグメンテーション
 ・マーケティングチャンネル
 ・ホワイトラベル
 ・アフィニティマーケティング
 ・バンドリング
 ・プロモーション策の成功・失敗事例
 ・ITインフラ
6.最後に-日本で予想される市場競争の展開とインカンベントのリスク
7.付録
 ・6大小売り事業者が提供するサービス
 ・市場のセグメント化プロジェクトの事例
  図:マクロ-マイクロセグメンテーションプログラムの実施工程
 ・モバイルアプリの事例(British GasとEDF Energy)
 ・小売事業者のウェブサイトのレビュー
 ・M&S Energyのウェブサイト
  ※プロモーション策の成功・失敗事例も記載あり

<表リスト>
 ・エネルギーセクター改革の年表
 ・6大小売事業者の事業比較
 ・2001年時点における小売事業者の戦略別分類例
 ・British Gas(Centrica)とSSEの戦略的要素比較
 ・主要な新規参入事業者
 ・電力小売事業者の非伝統的なビジネスモデル
 ・エネルギー小売精査(Energy Supply Probe in 2008)
 ・小売事業者が提供したエネルギー以外のサービス
 ・British GasとFirst UtilityのITインフラ・戦略

<図リスト>
 ・PESの統合(保有企業の推移)
 ・改革後の小売事業者の事業機会
 ・家庭における平均年間電気料金(標準契約)
 ・家庭における平均年間ガス料金(標準契約)
 ・電気とガスの月間スウィッチング率の変化
 ・英国におけるガス卸価格の変化
 ・英国における家庭用ガス小売市場のシェアの変化
 ・英国における家庭用電気小売市場のシェアの変化
 ・E.ONの地域別分布(2011年)
 ・2001年のCentricaの企業戦略
 ・Centricaの企業戦略-統合(融合)化されたエネルギー企業
 ・Ebico Energyが対象とする市場セグメント

■著者紹介■
津村照彦
London Research International代表取締役
t.tsumura@LondonResearchInternational.com
エネルギー専門家(企業戦略、規制、プロジェクトの経済・財務分析)。ニューヨーク国連本部でのインターンシップ後、1989年より当時のパシフィックコンサルタンツインターナショナルにて電力・ガス案件の計画、フィージビリティスタディ等にエネルギーエコノミスト・プロジェクトマネジャーとして従事。アジア、CIS、中東、アフリカ、中南米の約30カ国で業務を遂行。その間、日本政府のコンサルタントとしてOECD、世銀等の会議に参加。2001年に英国に移住し、同年、津村アソシエイツ設立。2003年にロンドンリサーチインターナショナル設立。欧州、北米、アフリカを中心に、様々な案件に従事。再生可能エネルギー、アフリカ関連のビジネスレポートを出版。自らが立ち上げたGreenTechEurope.comを通じて欧州の革新的な技術を紹介すると共に日本のスタートアップの海外展開を支援。

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