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No.R02V0848

タンパク質のアモルファス凝集と溶解性

―基礎研究からバイオ産業・創薬研究への応用まで―

出版日 2019年2月
価格
印刷タイプ 86,400円(税込)
ページ数 B5判 283ページ
発行<調査・編集> (株)シーエムシー出版

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レポート内容

■ポイント■
 ・バイオ医薬や酵素など、人工的にタンパク質を生産・利用する際に課題となる「凝集」「溶解性」の制御!
 ・タンパク質の基礎研究や創薬、安全かつ機能的なタンパク質の生産・利用に役立つ1冊!
 ・凝集・溶解のメカニズム、測定・解析・予測・制御法、病態解明や創薬など、広範な最新知見を収載!

■概要■
 近年、タンパク質のアモルファス凝集の生理学的効果が少しずつ見出され始めている。特に、2014年の米国FDA(アメリカ食品医薬品局)が発表した組換えタンパク質製剤の品質管理におけるSub-visible凝集体(0.1~10μm)の検出に関するガイドラインや、細胞内凝集および膜のない細胞小器官の発見によって、アモルファス凝集および溶解性の物理化学的な解析の重要性に関する認識が高まっている。また、国内でも最近、タンパク質の溶解性およびアモルファス凝集に関する研究会などが開催されている。
 本書では、タンパク質の溶解性とアモルファス凝集の物理化学的研究、その理論的背景、天然変性タンパク質との関係、バイオインフォマティクス的な解析、細胞内凝集、膜のない細胞小器官、創薬タンパク質の凝集や、液-液相分離(LLPS)まで盛り込む執筆をお願いした。本書が「Anfinsenの古典的な単一タンパク質を対象としたタンパク質科学」から、「多分子、さらに多分子種からなるタンパク質社会におけるタンパク質科学」への発展が感じられる著述になると期待している。

■キーワード■
タンパク質/アモルファス凝集/会合体/溶解性/液-液相分離/アミロイド線維/超遠心/光散乱/量子ビーム溶液散乱/熱測定/速度論/第2ビリアル係数/プロテオーム解析/データベース/機械学習予測/リフォールディング/ジスルフィド結合/溶解タグ/溶解ドメイン/プロリン異性化/バイオ医薬品/抗体医薬/規制/品質管理/Sub visible凝集

-CONTENTS-

【第Ⅰ編 基礎】
<1>タンパク質の溶解性およびアモルファス凝集の物理化学的解析
1.はじめに
2.タンパク質の溶解性の物理化学的研究
3.タンパク質の溶解性およびアモルファス凝集の物理化学的な解析
4.アモルファス凝集状態
5.平衡論的な考えに基づいたアモルファス凝集の議論
 ・タンパク質凝集の可逆性
 ・タンパク質溶解性の熱力学モデル
 ・多数の因子(パラメータ)に影響されるタンパク質の溶解性(および凝集性)
6.おわりに

<2>タンパク質の共凝集と液-液相分離
1.はじめに
2.凝集と共凝集
3.液-液相分離
4.コアセルベートと共凝集体
5.バイオ医薬品への応用
6.まとめ

<3>アミロイド線維とアモルファス凝集
1.タンパク質のフォールディングと凝集
2.アミロイド線維とアモルファス凝集の構造
3.結晶化によく似たアミロイド線維形成と相図による理解
4.新たな視点"過飽和"からのアミロイド線維形成とアモルファス凝集

【第Ⅱ編 測定・理論および情報科学的解析・予測】
<1>バイオ医薬品におけるタンパク質凝集体の評価
1.はじめに
2.タンパク質凝集体の分析法
 ・サイズ排除クロマトグラフィー
 ・超遠心分析法
 ・動的光散乱法
 ・静的光散乱法
 ・流動場分離法
 ・小角X線散乱法
 ・ナノ粒子トラッキング法
 ・フローイメージング法
 ・光遮蔽法
 ・目視
 ・その他
3.抗体医薬品の凝集に関する新しい分析技術の開発と応用
 ・非天然型構造特異的プローブを用いた検出技術
 ・蛍光相関分光法と光散乱法による抗体医薬品の凝集化メカニズムの解明
4.おわりに

<2>超遠心分析による会合体・凝集体の分析
1.はじめに
2.超遠心分析法の概要
3.AUC-SV法による測定例
4.第2ビリアル係数に基づく凝集性の予測
5.まとめ

<3>光散乱による会合・凝集の検出
1.はじめに
2.静的光散乱と動的光散乱
3.サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)とフィールドフローフラクショネーション(FFF)
4.凝集の起こりやすさの予測
5.まとめ

<4>小角散乱法
1.はじめに
2.小角散乱の原理
 ・溶液中の粒子の小角散乱
 ・揺らぎを持った系の小角散乱
3.小麦タンパク質グリアジンの小角散乱
 ・希薄状態でのグリアジンの溶液構造
 ・溶液中のグリアジン構造の濃度依存性
4.最後に

<5>タンパク質凝集・会合と熱測定
1.タンパク質の熱測定における凝集の問題
2.タンパク質の可逆的な会合体形成反応とタンパク質濃度依存性
3.タンパク質の高温での可逆的オリゴマー形成の例1:シトクロムcの場合
4.タンパク質の高温での可逆的オリゴマー形成の例2:デングウイルスの外殻タンパク質ドメイン3の場合
5.可逆的オリゴマー形成と凝集反応との関係について

<6>イオン液体とタンパク質フォールディング―新しい溶媒への古い策略―
1.タンパク質フォールディングの基本的な説明
 ・経験的スキーム1:中点分析
 ・経験的スキーム2:m値法
2.古典的熱力学に基づいたタンパク質フォールディング特性のための機構的アプローチ
 ・温度誘導性アンフォールディング
 ・圧力誘導性アンフォールディング
 ・変性剤誘導性アンフォールディング

<7>タンパク質凝集の速度論を統合する理論的記述
1.バルク相における同種核形成によるアミロイド形成の単純な速度論モデル
2.バルク相における同種核形成によるアモルファス凝集の単純な速度論モデル
3.アミロイド形成と競合するアモルファス凝集
4.アモルファス凝集がアミロイド形成の中間体である場合
 ・アミロイドの第2のルートとしてのアモルファス凝集:表面核形成
 ・アミロイドの第2のルートとしてのアモルファス凝集:液相核形成

<8>溶解性の網羅的解析と機械学習予測
1.溶解性のプロテオーム解析
2.タンパク質溶解性や凝集性のデータベース
3.機械学習予測
 ・配列情報からの機能予測
 ・予測手法の構築
 ・予測手法の利用例
 ・予測サービス

<9>再構築型無細胞タンパク質合成系を用いたタンパク質凝集性の網羅解析
1.はじめに
2.再構築型無細胞タンパク質合成系を用いた凝集性評価
3.大腸菌全タンパク質に対する凝集性の網羅解析
4.大腸菌の凝集性タンパク質に対する分子シャペロンの効果
5.大腸菌内膜タンパク質と人工リポソーム
6.酵母細胞質タンパク質の凝集性の解析
7.天然変性領域と凝集性との関係
8.酵母細胞質タンパク質に対する分子シャペロンの凝集抑制効果
9.まとめ:大腸菌と酵母タンパク質のフォールディングの分子進化

【第Ⅲ編 制御】
<1>タンパク質医薬品の凝集機構と凝集評価・抑制方法
1.はじめに
2.凝集と免疫原性
3.タンパク質の製剤中における凝集
4.測定法と管理指標の設定
5.臨床使用までの各段階におけるタンパク質の凝集
6.タンパク質の構造設計による凝集抑制
7.製剤処方の最適化による凝集抑制
8.凍結乾燥による凝集の抑制
9.まとめ

<2>プロリン異性化とタンパク質凝集制御
1.プロリン異性化
2.プロリン異性化によるタウオパチーの制御
3.シクロフィリンDによるアミロイドβの凝集制御
4.プロリン異性化とタンパク質凝集制御

<3>タンパク質のフォールディングと溶解性
1.フォールドしたタンパク質の溶解度
2.ジスルフィド結合を持つタンパク質の大腸菌での発現
3.封入体として得られたタンパク質のリフォールディング
4.フォールディングと会合の競合

<4>短い溶解性向上ペプチドタグを用いたタンパク質の凝集の抑制
1.はじめに
2.溶解性向上ペプチドタグ(SEPタグ)
 ・タンパク質融合による可溶化
 ・SEPタグの開発
 ・SEPタグ付加によるアミノ酸の溶解性・凝集性の指標
3.SEPタグを用いた溶解性制御の応用例
 ・タンパク質の可溶化
 ・SEPタグの実用化
 ・SEPタグを用いた複数SS結合を形成する組換えタンパク質の発現と精製
4.おわりに

<5>タンパク質の凝集抑制と凝集体除去
1.はじめに
2.タンパク質生産過程での会合の機構
 ・コロイド会合
 ・変性会合
 ・変性の中間状態
3.高濃度タンパク質
 ・クロマトグラフィーカラム中での濃縮
 ・限外ろ過中の会合
4.発現中での会合
5.リフォールディングにおける会合
 ・アクチビンA
 ・リフォールディング過程での2量体形成
 ・抗体
6.クロマトグラフィー精製中での会合
 ・プロテインA
 ・会合体除去クロマトグラフィー
7.会合体の影響
8.会合体の検出
 ・抗体
 ・疎水性タンパク質

<6>巻き戻し法を用いた低分子抗体の調製
1.はじめに
2.一本鎖抗体(scFv)と巻き戻し法を用いた調製
3.巻き戻し法を用いたscFvの調製最適化
4.巻き戻し法を用いた低分子二重特異性抗体の調製
5.巻き戻し法を用いた低分子二重特異性抗体の最適化
6.巻き戻し法を用いたサイトカイン融合低分子抗体の調製
7.おわりに

<7>抗体タンパク質の溶解性と変性状態からの可逆性
1.はじめに
2.抗体タンパク質の溶解性
 ・抗体の種類とドメイン構成について
 ・抗体タンパク質に求められる溶解性および安定性の評価法
 ・IgG抗体由来ドメインの熱による影響
3.VHH抗体の溶解性と安定性
 ・VHH抗体の構造安定性
 ・VHH抗体の熱耐性の改善
 ・ジスルフィド結合と安定性
4.まとめ

【第Ⅳ編 病態解明・産業応用】
<1>ポリグルタミンタンパク質の凝集・伝播と細胞毒性
1.神経変性疾患とタンパク質凝集
2.ポリグルタミン病
3.ポリグルタミンタンパク質のアミロイド線維形成
4.ポリグルタミンタンパク質の細胞毒性
5.ポリグルタミンタンパク質のプリオン様伝播
 ・ポリグルタミンタンパク質の異常構造の分子間伝播
 ・異常タンパク質凝集体の細胞間伝播
6.おわりに

<2>筋萎縮性側索硬化症における、タンパク質凝集および核内構造体の異常と疾病
1.はじめに
2.筋萎縮性側索硬化症と関連タンパク質
3.液相分離、LLPSとALS関連タンパク質
 ・FUS
 ・TDP-43
 ・C9orf 72
4.ALSと核内構造体
5.まとめ

<3>細胞内凝集とMembrane-less organelles
1.RNA顆粒:膜を持たない細胞内構造体
2.Low-complexity配列の相転移
3.LCドメインの液-液相分離
4.相分離とジェル化の原理
5.細胞内に存在するLCドメインポリマー
6.まとめ

<4>創薬産業と溶解性・凝集性および関連制度
1.はじめに
2.バイオ医薬品開発における溶解性の検討
3.タンパク質の溶解性と凝集性について
4.さいごに

<5>タンパク質の凝集・溶解性関連研究についての技術俯瞰と産業化に向けた知財戦略
1.はじめに
2.タンパク質の凝集・溶解性関連研究の技術俯瞰
3.特許情報から見たタンパク質の凝集・溶解性関連の研究状況・技術動向
4.発明(技術思想)の保護戦略について
5.特許取得の考慮事項
 ・特許要件について
 ・発明のカテゴリーについて
 ・早期権利化の考慮について
6.発明の知財活用戦略
7.ライセンスによる知財活用
8.大学等からの技術移転・産業化
 ・法整備について
 ・近年の動向
9.まとめ

<6>バイオ医薬品の品質・安全性確保における凝集体の評価と管理
1.バイオ医薬品の品質確保の概要
 ・品質特性解析
 ・品質管理戦略の構築
2.バイオ医薬品に含まれる凝集体および不溶性微粒子の評価方法に関する規制
 ・薬局方
 ・規制当局のガイドライン
3.課題とAMED-HS官民共同研究における取組

■監修■
黒田 裕
東京農工大学
有坂 文雄
東京工業大学

■著者一覧■
黒田 裕
東京農工大学
有坂 文雄
東京工業大学
白木 賢太郎
筑波大学
岩下 和輝
筑波大学
三村 真大
筑波大学
宗 正智
大阪大学
後藤 祐児
大阪大学
今村 比呂志
立命館大学
渡邊 秀樹
産業技術総合研究所
千賀 由佳子
産業技術総合研究所
本田 真也
産業技術総合研究所
太田 里子
(株)東レリサーチセンター
杉山 正明
京都大学
城所 俊一
長岡技術科学大学大学院
若山 諒大
大阪大学
内山 進
大阪大学;自然科学研究機構
デミエン ホール
大阪大学
廣田 奈美
堂インターナショナル
五島 直樹
産業技術総合研究所
河村 義史
バイオ産業情報化コンソーシアム
廣瀬 修一
長瀬産業(株)
野口 保
明治薬科大学
丹羽 達也
東京工業大学
田口 英樹
東京工業大学
伊豆津 健一
国立医薬品食品衛生研究所
津本 浩平
東京大学
伊倉 貞吉
東京医科歯科大学
池口 雅道
創価大学
荒川 力
Alliance Protein Laboratories
江島 大輔
シスメックス(株)
浅野 竜太郎
東京農工大学
赤澤 陽子
産業技術総合研究所
萩原 義久
産業技術総合研究所
小澤 大作
大阪大学
武内 敏秀
大阪大学
永井 義隆
大阪大学
安藤 昭一朗
新潟大学脳研究所
石原 智彦
新潟大学脳研究所
小野寺 理
新潟大学脳研究所
加藤 昌人
University of Texas Southwestern Medical Center
米田 早紀
大阪大学
鳥巣 哲生
大阪大学
黒谷 篤之
理化学研究所
柴田 寛子
国立医薬品食品衛生研究所
石井 明子
国立医薬品食品衛生研究所

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